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2011年冬 - 富士山


2011年12月10日(土)〜12月11日(日)
場所
山梨県富士吉田市
コース
12月10日
新宿=富士山駅(旧富士吉田駅)…馬返し…二合目浅間神社(泊)
12月11日
二合目浅間神社(泊)…五合目佐藤小屋…河口湖口五合目上…小御岳流し2650m付近雪上訓練…河口湖口五合目上…五合目佐藤小屋…馬返し=葭之池温泉=北野駅
参加者
中山、K、Y、N、S、T
参考文献

はじめに

 今年も富士山の合宿に行ってきた。

 今回、みんなは金曜夜から出発したのだが、私は土曜日に技術士の面接試験が重なってしまい、土曜の夜に出発した。

 今年は練習時間が短かったが、富士山の風に吹かれることができてよかった。

1日目

2011年12月10日(土) 晴れ

新宿=富士山駅(旧富士吉田駅)…馬返し…二合目浅間神社(泊)

コースタイム
富士山駅19:10
19:33
中の茶屋20:48
20:58
馬返し21:50
一合目22:02
22:12
二合目22:35
23:00就寝

 15:15に渋谷で技術士の面接試験を終え、一度家に帰ってから新宿へ向かう。新宿の高速バスターミナルで17:10発山中湖行きのバスを予約しようと思ったら満席であった。土曜夕方の下りなんてガラガラだろうと思っていたのが大間違いだった。とりあえず次の18:10のバスを予約し、キャンセル待ちしていたら空席が出たので17:10発のバスに乗れた。

 はじめは混雑していた首都高だが、走るにつれ流れるようになっていった。2時間で富士山駅に到着。1時間ほど眠ることができた。

 富士山駅(旧富士吉田駅)は駅名変更に合わせて大きく立て替えていた。駅前のうどん屋さんで吉田うどんを食べてから出発。

 富士吉田駅から歩くのは2回目だ。前回は夏に研究室の先輩と2人で21時から歩き始めて14時間で須走口に下った。今回は冬だし、ひとりだ。まずは浅間神社にお参りする。浅間神社は夜でも電気が付いていて明るかった。

富士山駅
12/10 富士山駅から出発。
浅間神社
12/10 浅間神社は夜でも明るかった。

 中の茶屋まで平らな道を歩く。有料道路の脇で満月が見えた。今日は皆既月食だそうだが、まだ欠けていない。中の茶屋に着くと、テントを立てて談笑している人たちがいた。こんな所で泊まってどうするのだろう。明日登るのだろうか。車も何台か停まっていた。

 中の茶屋から雪が見られたのでサンダルからプラスチックブーツに履き替える。例年だと四合目か五合目くらいから雪が見られるのだが、今年はずいぶん下まで雪が積もっている。歩いていると路肩に何台も車が停まっていた。スリップして登れない車と馬返しの駐車場に入れない車が停めていたようだ。夜で路面がよく見えず、私自身もつるつる滑った。

 馬返しについて開けたところから月を見ると、うさぎの部分が陰っているように見える。左側から欠けていくようだ。カメラで撮ろうとするが、三脚もないし、レンズもそこまで拡大がきかないので写せなかった。馬返しには車が15台ほど停まっていた。バス停の看板も置いてあった。11月までの土日に富士吉田駅から走っているようだが、この時期も雪訓で登る人が多いので走らせてくれればいいのに。

 馬返しから少しで一合目。ここで一休み。ときおり西側から強い風が吹いてくるので小屋の東側で休む。小屋は戸が打ち付けられていて入るところがない。潜り込める所があれば休めるのだが。

 二合目の御室浅間神社に着く。事前の先行パーティーからの連絡によると五合目は風が強いとのことなので、ここで仮眠していくことにする。浅間神社にはロープが張られており、「崩壊の恐れあり、立入禁止」と書かれていた。勝山村の重要文化財らしいのだが、扱いがぞんざいだ。ロープをくぐり、左手の板壁が残っているところの板の上に銀マットを敷き、シュラフに潜った。外はときどき風が吹いていたが、寝床に決めたところは風はほとんど吹き込まなかった。寝たところは斜めながらもそこそこよく眠った。寝る頃には月も欠け、鎌のように細くなっていた。

2日目

2011年12月11日(日) 快晴

二合目浅間神社(泊)…五合目佐藤小屋…河口湖口五合目上…小御岳流し2650m付近雪上訓練…河口湖口五合目上…五合目佐藤小屋…馬返し=葭之池温泉=北野駅

コースタイム
二合目5:15起床
5:45
四合目井上小屋6:30
6:44
五合目佐藤小屋7:15
7:25
河口湖口五合目上7:53
8:30
小御岳流し
2645m付近
9:37
10:32
河口湖口五合目上11:15
11:57
馬返し14:37
14:45

 3:30頃に起きようと思っていたのだが、まだ風も吹いているし、寒いのでもう一眠りする。そうしたら5:15であった。あわてて起きて出発の支度をする。

 暗い中、もくもくと歩く。夜に歩くのがよくないのか、ぜんそくが出てつらい。まだ標高2000mにも達さないのにめまいがして高山病のような症状を呈してきた。四合目井上小屋で呼吸を整える。こないだ外界で少し走ったときに喘息が出たので体がくせになっているのだろうか。

五合目佐藤小屋
12/11 吉田口五合目佐藤小屋から見る富士山頂。八合目付近に風が吹いているのが見える。
河口湖口五合目
12/11 河口湖口五合目への道。例年より雪が多い。

 五合目佐藤小屋に出るともう明るい。佐藤小屋にもテントが何張りか、下の滝沢林道にも5張ほどテントが張ってあった。風も吹いていて気温は氷点下6℃。寒い。ここから河口湖口へ向かう。

河口湖
12/11 河口湖と富士吉田の街を眺める。
テント
12/11 テント場で出発準備。

 河口湖口に着いたのは8時近く。昨日からの先行パーティーがまだテント内に残っていた。なんでもストーブの調子が悪かったとか。8:30にテント場を出て小御岳流しへ登る。時間もないし、雪もそこそこあるし、Tさんもゆっくりなので、2645m付近で1時間ほど練習を行う。雪もしっかり固まっており滑落停止もピックがよく刺さる。遠くには南アルプスの山々が白く連なって見えた。

小御岳流し
12/11 樹林帯を抜ける。
小御岳流し
12/11 雪のあるあたり。

 早めに切り上げて下り始める。Tさんが恐る恐る下るため、先に下ってテントを回収する。12時にテント場を出て県警の人に会う。八合目で負傷者がいてヘリコプターで回収したとのこと。登山道になってからもTさんのペースが上がらないのでザックを預かり、空身で下らせる。二合目で私のシュラフ等を回収し、馬返しには14:37に着いた。

小御岳流し
12/11 ピカピカの斜面。
南アルプス
12/11 南アルプス遠望。

 帰りは葭之池温泉に入り、吉田うどんを食べて帰った。

おわりに

 今回、技術士の面接試験のために変則的なスケジュールで登ったが、富士山の風にあたることができてよかった。また、皆既月食も見られてよかった。

(2011年12月12日記す)


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