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2004年8月27日 |
茶臼小屋…横窪沢小屋…ウソッコ沢小屋…ヤレヤレ峠…畑薙大吊橋…畑薙第一ダム…静岡駅=帰京
茶臼小屋 | 3:00起床 |
4:30 | |
2150mあたり | 5:04 |
5:17 | |
横窪沢小屋 | 6:01 |
6:24 | |
ウソッコ沢小屋 | 7:24 |
7:49 | |
ヤレヤレ峠 | 8:44 |
9:04 | |
畑薙大吊橋 | 9:25 |
畑薙第一ダム | 10:25 |
3時起床。今日中に東京に帰るべく早めに出発する。出発前にトイレに行ったら夜はトイレの電気はなかった。小屋で人が動き始めた4:30、下山を始めた。
道ははじめトラバースするようにしていくが、やがて急な斜面を下るようになる。この斜面がくせもので適当なマイルストンもなく急で長い。2200mあたりで体温調整に一本とる。もう帰る気満々なのでラジオを聞きながら歩こうとするが、ラジオを手から離しザックに入れると途端に雑音になってしまう。仕方ないので手に持って歩いた。しかし急な斜面のため何度かこけた。途中、地面を湿らす程度の水場を過ぎ、尾根の南側をジグザグに歩くようになる。聞いているラジオはアテネオリンピックのハイライトを放送していた。オリンピック期間2週間のうち1週間山にいたので、女子マラソンで金メダルをとったらしいとかがやっとわかる。
長い長い下りのあと横窪沢小屋。周りはすでに明るく、テント泊の人たちも動き出すところだった。小屋の前で休んでいたら小屋の主人に話し掛けられたのだが、どんな話をしたのか覚えていない。沢の近くで過ごしやすそうな小屋だった。
8/27 ウソッコ沢小屋上の上河内沢の吊り橋。 |
横窪沢を渡ってから横窪峠へ登り返す。ひと登りで登り返したあとはジグザグの急な下り。足が痛くなる。上河内沢とウソッコ沢が合わさるウソッコ沢小屋に近付いてくると、鉄製の階段がいくつか出てくる。さらに合流点の少し前に地形図にも確認できる小ピークがあり少々の登りがある。吊り橋を渡ってウソッコ沢小屋。人はいないが広くてきれいな小屋である。水は上河内沢まで下るのだろうか。ボロいトイレがあった。機会があれば泊まってみたい。小屋備え付けの記帳を見るとところどころ南アルプス全山縦走を成し遂げた人たちが書き込んでいる。この先は足を痛めるような急な下りはない。長く休んで出発。
上河内沢の左岸に沿って下る。道は整備されていて歩きやすい。途中、私たちのほぼ逆コースを計画しているおじさんに会った。テントなしで兎岳避難小屋に泊まろうと考えていたみたいだが、どうなっただろうか。左岸沿いの道を下っていくと道の下に青い屋根の建物があって立ち入り禁止だった。横窪沢小屋の人や茶臼小屋の人が使うのだろうか。右岸と左岸の間を吊り橋で3回渡り、ヤレヤレ峠へのトラバース道に入る。急登ってほどではないが、ここまで下ってきて疲れる登りだ。ヤレヤレ峠で一本。
8/27 ヤレヤレ峠。あんまり峠っぽくなかった。 |
8/27 畑薙大吊橋、181.7m。下山です。 |
あとは一本で車道まで出られる。トラバース道をたどっていくと急な下りになるので、下りついて少し北側に巻くと畑薙大吊橋。高度感のある吊り橋を渡る。板の幅がもっとも狭い所で靴の幅程度しかなく、デューク更家みたいに靴のつま先とかかとを合わせるようにして歩く。5日前通ったところだ。車道に出てあとは畑薙第一ダムまで車道歩くだけ。が、ここで緊張の糸が切れたのか、私のペースが落ちる。そして相対的にか絶対的にかわからないが荒井のペースが加速する。ここまで下りたら2人ともバス停の場所は分かっているし、他人のペースに合わせるのも疲れるので荒井に先を行かせる。途中で一本とろうかなどと考えたりしながら、なんだかエライしんどい目にあって畑薙大吊橋から1時間、今回の山行の出発地点でもある畑薙第一ダムに到着。その間、すぐ前を行く荒井のザックが大変軽そうに見えた。私がザイルとか減らないものを持っていたのに対し、荒井は食料などを持っていたはずなので単なるバイアスではないだろう。下山してから荒井のザックを一度だけ持つ機会があったが、かなり軽かったような気がする。
8/27 畑薙大吊橋の板幅は山靴2つ分。 |
8/27 なつかしの畑薙第一ダムの堰堤が見えてきました。これにて山行終了。 |
白い仮設テントが立っていて登山届けと下山届けを扱っていたので先行した荒井が手続きをしていた。トイレに行ったり行動食の残りを食べたりしてバスを待つ。自動販売機はすべて売り切れになっていた。荒井とどこで風呂に入るか相談したが、途中でバスを降りるとバスの本数が少ないから面倒なので静岡駅まで下って銭湯を探すことにした。バス停でだらだらしていたら単独行の人が1人2人と下ってきた。1人は北岳から縦走してきたらしい。蒲田在住だそうで、かなりローカルな話題で荒井と盛り上がる。
帰りのバスの車掌さんは行きのバスと同じ人だった。また3830円とられる。今度はほとんどの区間で起きていた。3時間半の長旅であった。途中、茶畑を見たり、大井川鉄道の終点井川駅を見たり、大井川・安倍川の峠を越えたり、第二東名の建設現場を通ったりと長いなりにいろんなものを見た。茶畑には霜害を防ぐ目的で設置されたプロペラがあり、疑問に思っていた近くの席のおばちゃんに荒井が解説していた。温度成層を壊すため、だったっけ?
静岡駅に下って観光案内所で銭湯を紹介してもらい、ザックをロッカーに押し込んで風呂に行った。この紹介された銭湯がえらく古い銭湯でひなびたいい感じだった。そしていくらだったか忘れたが安かったと思う。打ち上げに寿司を食べてお互いに満足し、改札に入った。帰りの列車は東京で折り返し快速ムーンライトながらになる普通東京行き。特急車両にも関わらず普通列車なので別料金をとられることもなく快適に過ごせた。ただ時刻が遅いために家には0時頃着いた。
なお、荒井は上河内岳あたりから痛み出したアキレス腱で医者に通ったそうだ。また私たちは茶臼岳で下山したが、京都産大の人たちは台風が来る前に光岳に登り、易老渡に下ってしまったらしい。
幕営可能数 | よく見てないが、10張りくらい |
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水場 | 幕営地から徒歩1分以内、小屋横。パイプでひいた流水。 |
トイレ | 行ってないからわからない。 |
料金 | 泊まってないからわからない。 |
幕営可能数 | 幕営スペースなし。 |
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水場 | 近くの沢まで下りるのだろうか。そうすると片道5分くらい。 |
トイレ | 小屋から1分足らず。ボロい。垂れ流し、紙なし。 |
料金 | 無料。 |
赤石沢遡行という当初の目的は果たせなかったものの、荒井の心配材料の一つであった3日以上山に入ったことがない点を解消することができてよかった。天気は概して悪かったが、停滞することもなく進めたし大きなけがもなかった。6日間と短いが合宿に準ずる山行となってよかった。個人的にも踏み込んだことのなかった南アルプス南部に行くことができ、さらにこの領域に興味がわいてきた。今回は光岳に登っていないし、これと合わせて大無間山ないしは池口岳の深南部への縦走も行ってみたい。