山ノ中ニ有リ>山行記録一覧>2021年山行一覧>あきる野・羽村草花丘陵コース
今年も緊急事態宣言下の5月連休となってしまった。ただ「屋外での運動や散歩など、生活や健康の維持のために必要な場合」は除外されている。王手をかけた埼玉県境に行きたいところだが、県境をまたいだ移動なので諦めた。しょうがないのでまた近所の山に登ることにした。5月連休を過ぎると低い山は暑くて登っていられないので最後のチャンスというのもあった。
先日、長淵山ハイキングコースを歩いたあとYAMAPの地図をみていると、日の出山から二ツ塚峠を経て永田橋へ下る記録があった。また、仕事で草花通りを通ることがあり、住宅地に登山者向けの標示板があり気になっていた。
多摩川と平井川の分水嶺は日の出山を最高点に東へと下っていく。日の出山から三室山までが登山として歩かれており、愛宕山から旧二ツ塚峠までは長淵山ハイキングコースとして歩かれている。二ツ塚峠の先は地形図上に道はあるが、YAMAPには登山ルートとして載っていない。満地峠を経て立川国際CCの横を通り、一般都道あきる野羽村線を渡ると最後に大澄山を盛り上げてあとは多摩川と平井川の合流点まで住宅地と畑の台地が広がっている。
里山歩きはだいたい下りで迷うので、大澄山から登りに取ることにした。福生駅なら定期券で行けるので福生駅から歩いていくことにした。帰りは二ツ塚峠からバスに乗って帰りたかったが、バスがないのでしょうがなく歩いて家まで帰ることにした。
日帰り |
2021年5月4日(火・祝) 晴れ |
福生駅…永田橋…大澄山…浅間岳…倉戸山…旧二ツ塚峠…青梅市墓地公園…天祖神社…河辺駅
福生駅 | 9:26 |
9:32 | |
永田橋 | 9:43 |
草花神社 | 10:00 |
10:03 | |
大澄山 | 10:07 |
一般都道あきる野羽村線 | 10:15 |
浅間岳 | 10:48 |
10:53 | |
浅間神社 | 10:55 |
10:57 | |
旧満地峠 | 11:20 |
将久保峠 | 11:28 |
鹿望台 | 11:46 |
栄光の盾 | 11:48 |
316m標高点 | 12:00 |
329.6m三角点倉戸山 | 12:16 |
二ツ塚峠 | 12:25 |
旧二ツ塚峠 | 12:35 |
12:40 | |
天祖神社 | 13:14 |
目覚ましをかけなくても8時ごろに起きてしまうのは歳を感じる。バナナを食べたり荷物をまとめてから家を出た。河辺駅で反対側ホームに到着したホリデー快速おくたま号は乗客の半分ほどが座れず立ったままだった。ドアの近くはだいぶ混んでいて密集を避けろと言われる中、そこまでして山に行きたくないなと思ってしまった。上り列車はガラガラで上半身倒して寝ている人がいるくらいだった。
福生駅で下車して西友でおにぎりとパンを買う。西口からまっすぐ歩き永田橋を目指す。右ひざの裏側に筋肉痛のようなハリを感じて山に登れるか不安になる。天気はよくて絶好の山日和だ。暑くてカッパを脱ぎたくなる。永田橋を渡ったら右に曲がり、草花通りに入る。
気になっていた看板を見つけ、草花神社、大澄山へ曲がる。草花神社へは強烈な石段があり、長さもさることながら傾斜もきつい。下りだったら転んでケガしそうなくらい急だ。息を切らせながら石段を登りつめて草花神社に達する。がんばって登った分、景色はよく富士山まで見えた。暑くなってカッパを脱ぐ。人にも会わないのでマスクも取った。
5/4 草花神社の傾斜の急な階段。 |
5/4 大澄山のあずまや。 |
草花神社から大澄山までは遠くなかった。明るい樹林帯を歩くとあずまやがあってそこが大澄山だった。「おおすみやま」と読むのかと思ったらローマ字を読むと「だいちょうざん」らしい。お寺みたいな呼び方だ。環境局が管理しているようで草刈りもされキレイになっていた。
5/4 一般都道あきる野羽村線にある階段。 |
5/4 シャガの花が咲いていた。 |
大澄山から尾根伝いにお墓の上を通り、地形図に載っている神社には気づかず一般都道あきる野羽村線に出る。車の往来の途切れを狙って道を渡り、反対側の尾根にとりつく。住宅地の横を抜けて石段を降りているとシャガの花が見事に咲いていた。また石段を登り返し朝日山妙見堂という社の跡を抜けて下ると立川国際CCの横に出る。
5/4 立川国際CC横の道を歩く。 |
5/4 羽村大橋がよく見える。 |
ゴルフコースの横を縫うようにハイキングコースが伸びており、ここからは比較的人も多い。途中、羽村大橋や羽村堰がよく見えるところがあり、足を止めて写真を撮る。やがてネットで囲われた浅間岳の山頂につく。ゴルフ玉でも飛んでくるのだろうか。山頂にはあずまやとベンチがあり、10人ほどが休んでいた。私も思わず腰をかけておにぎりを食べる。
5/4 多くの人が休む浅間岳。 |
5/4 浅間神社も展望があるからか人が多かった。 |
ひと休みしてから満地峠方面へ行こうと思ったが、地形図を見ると神社があるようなのでお参りしようと引き返す。羽村草花丘陵コースに沿っていくと浅間神社があった。多摩川の崖の上にあって眺めがいい。バズーカ砲みたいなレンズをつけたカメラを持つ人たちもいて野鳥でも撮るのだろうか。
浅間岳からはだいぶ人が減り、静かな山になる。ゴルフ場と別れると急な下り階段があり、旧満地トンネルの上に出る。トンネルに至る道が見えるかと思ったが、謎の平たい土地が見えただけで道は見えなかった。急な階段を登り返して満地トンネルの上を歩く。でこぼこした複雑な地形で道がついていないと迷ってしまう。
宗教法人の敷地の横を通っていき、満地峠に至る。鬱蒼と茂った森の中でベンチもなく休むのにはあまり適さない。満地峠のあきる野市側は締め切られていた。浅間岳にあった看板によると羽村草花丘陵コースは満地峠で尾根を離れて小作駅へ向かっている。満地峠から旧二ツ塚峠は特に名前のついたハイキングコースではないようだ。
5/4 鬱蒼とした満地峠。 |
5/4 将久保峠は機動隊の敷地の角になっている。 |
満地峠から登ると道は右に曲がっていた。さらに友田への道を分ける三叉路で左に折れ曲がる。機動隊の敷地の角には将久保峠と手書きの看板があった。ちょっとヤブっぽくて峠みちは慣れていないと入りたくない。機動隊の敷地のフェンスには「マムシ注意」の表示もある。
将久保峠からはフェンス沿いの急な登りと右から巻く道に別れる。せっかくなので急な登り道を行く。向かい側から下ってくる10人足らずの登山客が機動隊の敷地の中の人と雑談していた。
5/4 六機の鹿望台の鹿の像。 |
5/4 五機の栄光の盾。 |
機動隊のフェンス横の道を過ぎた後も機動隊のモニュメントが並ぶ道を行く。七機の若獅子、六機の鹿望台、五機の栄光の盾が歩いて5分くらいおきにある。あずまやが建っているところもあり、休んでいる人もいた。
機動隊のモニュメントがなくなると特徴の薄い樹林帯になる。私有地のため通行止めになっている峠みちや、なんの特徴もない316m標高点を過ぎ、あきる野市・青梅市・日の出町の3市町境につく。鯉川の最上流にもなっている。杭が建っており、倉戸山340mと看板があるが、手元のYAMAPの地図によると西にある329.6m三角点峰が倉戸山のようなのでそこまで歩く。倉戸山も三角点があるだけで展望もベンチもなく休むのには適さない。
5/4 倉戸山329.6m三角点峰。 |
5/4 車が走る二ツ塚峠。 |
二ツ塚峠に下り、車の間を縫って渡る。急坂を登るとモルタル吹き付けの上に出る。切り通しが深くて道路を通すときだいぶ掘ったのだろうと想像できる。電波塔を過ぎて旧二ツ塚峠に達する。2人組が2パーティー休んでいたが、私が着くと去っていったので休みにさせてもらう。
5/4 旧二ツ塚峠に到着。 |
5/4 天祖神社に下山。 |
ここからは3月に歩いた道だ。ここから青梅線方面へ最速で下れる道は天祖神社なので、2ヶ月前に歩いた道を下る。人通りも増えるのでまたマスクをつけた。
天祖神社からは下奥多摩橋を渡り、千ヶ瀬アンダーパスを抜けて自宅に歩いて帰った。
こんなところにハイキングコースがあること自体、青梅に住んで初めて知った。青梅に住んでいても緊急事態宣言が出ていなければ近所にハイキングコースがあることも知らなかっただろう。緊急事態宣言は行動を制限されて困るが、一方で自分の身近な山に目を向けるいい機会になっている。同じことを考えるのかハイカーも多いように感じた。
(2021年5月4日記す)