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2005年夏 - 上越・湯檜曽川本谷[3/4]


2005年8月20日(土)、21日(日)
場所
群馬県利根郡水上町/上越
ルート
8月19日
渋谷17:06=18:50高崎19:20=20:23水上20:34=20:44土合(前夜泊)
8月20日
土合…武能沢出合(入渓)…十字峡…七ツ小屋沢出合…峠ノ沢出合…二俣(泊)
8月21日
二俣… 朝日岳…笠ヶ岳…白毛門…JR上越線土合駅
参加者
中山(M2), 栗山(B1)
参考文献

上越・湯檜曽川本谷の地図

1日目

2005年7月17日

土合…武能沢出合(入渓)…十字峡…七ツ小屋沢出合…峠ノ沢出合…二俣(泊)

1日目コースタイム
土合駅4:00起床
4:35
一ノ倉沢出合5:20
幽ノ沢出合5:32
5:42
武能沢出合6:23
6:38
十字峡7:50
抱き返り滝下8:08
8:22
七ツ小屋沢出合9:03
10m滝巻き9:38
10:05
40m大滝10:45
11:00
峠ノ沢出合11:08
11:44
湯檜曽川本谷二俣12:17
17:00就寝

 いやらしかった10m滝を抜けてやや気落ちしているところにまた2段6mの滝。礫岩だろうか一枚岩でできており、直登は考えもしなかった。すでに気弱になっているところでビビりながら巻く。右から。しかしここは踏み跡があったので立ち止まって考えることなくトラバースできた。なお、始めのルンゼを登ったところに赤布でトラバースの入口が示されている。

ナメ
8/20 悪かった10m滝の後の二連瀑。二つを1度に右から巻く。ここは巻き道はっきり。
大滝ゴルジュのはじまり
8/20 左に枝沢を分けて大滝ゴルジュのはじまり。ここは足場がなかなか見つからなかった。

 やがて左から枝沢が下るところが深い淵になっており、この辺が大滝のゴルジュのはじまりである。淵を泳いで取り付く。ここが意外と手こずった。手は何とかつくが、足がつかない。先に行った栗山にテープを出してもらい引き上げてもらった。栗山曰く右の水流の下にスタンスがあるとか。まだまだ修行が足りんということか。いったん浸かったザックからドボドボ水がしたたる。

 そして40m大滝。ガイドブックの写真見てもっと広いところにあると思っていたが、実際はゴルジュの中だった。なかなか立派な滝だ。ゴルジュにあるので巻きは不可能。ここで一本とろうという話にしていたが、暗がりで狭いので大滝を登って一本と話し合う。とりあえず下段に取り付く。下段はシャワークライミングになるだけで難しくない。雨の中を登るような感覚で下段をクリア。

40m大滝
8/20 40m大滝。ガイドブックの写真見てもっと広いところにあると思っていた。実際はゴルジュの出口。
大滝下部
8/20 大滝下部を登る栗山。下部はシャワークライミングだが、簡単。

 さて上段。上段は左の枝沢が落ちている壁を登り、トラバースして落ち口に戻るのだが、この壁がやっかいであった。3mほどまでは登れるのだが、その先はどうやっていくのか分からない。右にハーケンにかかったシュリンゲが見えたのでそこに行ってみる。しかしハングぎみで登れない。直登を試みる。やはりハングぎみであともう一つホールドがあれば行けそうだが、グラウンドフォールが恐くてできない。2人で蝉になること約5分。私が右のシュリンゲを挑戦している間に栗山が左へトラバース。トラバースしてしまうと木も近く簡単に登れそうだ。ただトラバースが恐い。2カ所セルフビレイにしていたテープを回収し、栗山にテープを投げてもらってそれをつかみながらトラバースした。まったく栗山大活躍である。

 そこを登り、落ち口へのトラバースには踏み跡があった。それをたどり本流へ戻る。大滝の上部には吹き上げている滝があった。下が滝でなければ滑り台にしたい逸品だ。

大滝上部
8/20 下部を登り切って。左の壁を登る。3mほど登り、左にトラバースする。右手にシュリンゲがぶら下がっていたが、それは我々には登れなかった。
峠ノ沢出合
8/20 峠ノ沢出合。思いのほか小さな沢だった。送電線が上を通る。

 大滝を登り終わってキリのいいところまでということで峠の沢出合まで歩く。峠の沢は薮の中からしみ出しているような意外と小さな流れだった。その先の河原で一本。送電線が再度頭の上を横切る。

 ガイドブックには先にある大滝より、むしろこの滝のほうが沢の核心部といえよう(上信越の谷105ルート)と書かれた滝があったのを思い出し、この先に大滝より難しい滝があるのかとがっかりする。しかし、ガイドブックを見返すとどうやらその滝はすでに越えてしまったらしい。おそらく巻きに手こずった10m滝だろう。峠の沢より先は難しい滝はないらしい。ほっとする。しかし、遠くに大きな滝が2つ見えるのでどうも信用できない。そわそわしながら長く休む。

左俣の河原
8/20 大滝越えれば難しい滝はないはず、と思ったら滝が。でも右に登るところがあった。
一枚岩のナメ
8/20 やがて一枚岩のナメ。

 峠の沢出合から歩き始めると見えていた滝2つ。下段は傾斜の緩やかな右を簡単に登れた。上段は水流沿いには登れないが、右の薮に突っ込むと踏み跡があり、木につかまりながら登ることができた。

 やがて一枚岩のナメがあったり、狭くなった河原を登りながら気がつくと平坦な河原になっている。のんびり登っていると二俣。本日の幕営予定地である。ここで泊まるか上まで行ってしまうか栗山に決めさせる。二俣で泊まる利点は水が無限に使える、焚き火ができるの2点。欠点はまだ12:15と早いこと。栗山はしばらく考えた末、焚き火を優先して二俣で泊まることにした。にしても予定よりずいぶん早くついた。私の予想では二俣到着は14時か15時頃だと思ったのだが。栗山がかなり活躍してくれたおかげであろう。

河原
8/20 河原をたらたら登っていく。
湯檜曽川二俣
8/20 平和な河原を歩いていくと湯檜曽川二俣。先進むかどうか迷う。結局泊まった。テント場は右岸。もしくは少し下流の左岸。

 テント場は二俣の右岸。ここは草が生えており、ちょうどテント2張りのスペースがあった。うち広い方にテントを張る。やわらぎを飲んだあと、薪ひろいをしていると二俣下流の左岸にもテントが張れそうなところがあった。

テント場
8/20 湯檜曽川二俣テント場。

 ヒマなので物を干したり、水を浴びたりする。そのうち飽きて飯を作って食べ、テント周辺で昼寝した。やがて空がゴロゴロ言い出し、テントに引っ込む。夕立が降ってきて集めた木は濡れてしまった。焚き火は諦めておとなしくテントの中でビールを飲み、寝た。他にはパーティーはおらず、二俣のテント場を2人で独占した。沢の中でも人を見かけなかったし、それ以前に土合から人を見ていない。みんな土曜日雨という天気予報で来ていないのだろうか。おかげで晴れの沢を十分に楽しむことができた。


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