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2019年春 - 三宅島・川田沢支川


2019年4月28日(日)
場所
東京都三宅島三宅村神着
ルート
川田沢支川2号堰堤…環状林道川田沢支川ボックスカルバート…三ノ宮林道…川田沢支川2号堰堤
参加者
U氏、K氏、S氏、T氏、I氏、T氏、中山
参考文献
特になし

はじめに

 先日の立根沢の写真を入れたSDカードをIさんから回収したところ、またどこか行きましょうと声をかけられた。前の立根沢のときも思ったが、島内に楽しんで歩ける沢は多くない。一方で何度か一緒に歩いている人たちは足に不安はないからそこそこ難しい沢でも登れるだろうと考えていた。そんな中、地図を見ていて川田沢はまだ登ったことがなく、西隣の間川と同様、谷が顕著に深いのに気づいた。東隣の川田沢支川に滝はなく下ることができるのは知っている。そこで当初は川田沢遡行&川田沢支川下降を計画した。

 しかし、前日に川田沢を偵察してみると、河床に草が生えていないので足元は歩きやすいものの左右から倒木やササが倒れかかっていることがわかった。低いトンネルを腰を曲げながら遡行しなければならず面白さはほとんどない。標高155m付近の治山堰堤で早々に偵察を切り上げた。地形図を見ると川田沢は標高250m付近に標高差50mほどの滝のようなものを擁しており興味深いのだが、遡行するなら12月か1月くらいの特にヤブの少ない時期を狙ったほうが良さそうだ。

 それでしょうがないので川田沢支川を登ることにした。下りは道が確実な三ノ宮林道を取ることにした。三ノ宮林道は長いのでショートカットも考えたが、偵察の結果やっぱりヤブがあるのでおとなしく三ノ宮林道を下った。

日帰り

2019年4月28日(日) 晴れ

川田沢支川2号堰堤…環状林道川田沢支川ボックスカルバート…三ノ宮林道…川田沢支川2号堰堤

コースタイム
川田沢支川2号堰堤9:40
川田沢支川220mインゼル10:10
10:17
川田沢支川標高270m滝10:27
環状林道川田沢支川ボックスカルバート10:40
川田沢支川2号堰堤11:47

 前日飲みすぎたらしく頭が痛い。飲みすぎたという自覚はないし、1人だったら計画を中止して昼まで寝るのに、と思いながら準備する。

 9:30に稲次郎公園の駐車場に集合してみんなで移動する。川田沢支川2号堰堤の通路に車を停めて堤内に入る。

川田沢支川135m
4/28 川田沢支川2号堰堤から入渓する。こわれたコルゲートパイプが残置されている。
川田沢支川
4/28 7年ぶりに歩いたが意外にヤブは茂っていない。

4/28 岩が出ている箇所もあるが大きな段差はなく登りやすい。
川田沢支川
4/28 ところどころ前日の雨によると思われる水たまりがある。オタマジャクシはいないがアメンボがいた。
川田沢支川標高210mインゼル
4/28 川田沢支川標高210mに分岐があるが、どうも220m付近で分かれるインゼルのようだ。
川田沢支川標高220mインゼル
4/28 30分くらいしか歩いていないが、川田沢支川標高220mのインゼルの上で休む。
川田沢支川
4/28 岩床が続き歩きやすい。
川田沢支川
4/28 倒木と水たまりを避けるため姿勢を水平に保ってトラバースする。
川田沢支川標高270m滝
4/28 川田沢支川標高270m滝。好きなところを登れる。
川田沢支川標高270m滝
4/28 川田沢支川標高270m滝の上には直径5mくらいの穴ボコがあった。
環状林道川田沢支川ボックスカルバート
4/28 環状林道川田沢支川ボックスカルバートに到着する。
環状林道川田沢支川ボックスカルバート
4/28 ボックスカルバートをくぐると水たまりがあって登れない。みんなで協力して下流側から環状林道に上がる。

 1時間かけて三ノ宮林道を下って川田沢支川に置いた車を回収した。

おわりに

 川田沢支川はヤブは少なく快適な遡行が楽しめた。最後のボックスカルバートを上がる以外は難しい箇所はない。ただ下りに適した沢がないので三ノ宮林道を下ると1時間かかるのが難点だ。

 三宅島火山地質図によると、川田沢支川は1874年溶岩流の西端に位置している。噴火前に谷があったかどうかは分からないが、溶岩流に100mから200mの幅があることから推測すると顕著な沢はなかったのだろう。溶岩流の中心ではなく、端に沢が形成されるのはさらに西の大船戸期噴出物が崩れやすかったのかもしれない。しかし、実際に歩いてみると右岸だけが溶岩というわけでもないので、その推論は間違っているようだ。なお、東端は同地質図によると風早スコリア丘とされ、溶岩流が尾根に遮られたと考えられる。沢地形は形成されていない。


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