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2019年冬 - 三宅島・空栗沢下部遡行


2019年1月19日(土)
場所
東京都三宅島三宅村伊ヶ谷
ルート
空栗沢治山用通路…空栗沢堰堤…空栗沢左俣310m付近引き返し…空栗沢・清水沢分水嶺305m付近乗っ越し…井上正鐡雨乞いの碑…清水沢堰堤…林道清水線…空栗沢治山用通路
参加者
中山単独
参考文献
特になし

はじめに

 昨年末に平山沢を登ったのをきっかけにまだ登っていない沢への登攀意欲が湧いてきた。取り立てて予定のない土曜日に思い立って登ることにした。場所はいずれも登ったことのない伊ヶ谷の空栗沢と清水沢。

 空栗沢は伊ヶ谷沢の南隣の流域の沢であり都道空栗橋がかかっている。環状林道から下っていくと途中でがけになっていると聞く。地形図を見ると桑ノ木平の端部にあるが、比高差25mほどの崖は隣の沢を見てもここにしか見られない。不思議な地形だ。

 三宅島火山地質図を見ると、崖にはカルデラ縁の記号がありOYSの記号が付されている。凡例を見ると完新世の雄山期スコリア丘 Scoria cones of Oyama stage と呼ぶようだ。その下流の空栗沢はOY 玄武岩溶岩及び火砕物 Basalt lava and pyroclasticsとなっており、溶岩らしい岩の露出も実際に見られた。

三宅島火山地質図

産業技術総合研究所ウェブサイトより三宅島火山地質図 抜粋

 清水沢は空栗沢の南隣の流域の沢であり、流域は環状林道より下流に収まっている。清水沢のどこかに井上正鐡の雨乞いの碑があると聞くが以前探して見つけられなかった。

 このため、今回の目的は空栗沢のがけを下から眺めることと、清水沢を下ることであった。伊ヶ谷林道または環状林道に抜ける案も考えたが車の回収が遠いので沢を登って沢を下る計画にした。それも登ったことのない沢なので難しそうなら空栗沢を登って来た道を帰って来るつもりだった。井上正鐡の雨乞いの碑は沢を歩いていて見つけられればいいという考えだった。

日帰り

2019年1月19日(土) 晴れ

空栗沢治山用通路…空栗沢堰堤…空栗沢左俣310m付近引き返し…空栗沢・清水沢分水嶺305m付近乗っ越し…井上正鐡雨乞いの碑…清水沢堰堤…林道清水線…空栗沢治山用通路

コースタイム
空栗沢治山用通路入口11:26
空栗沢床固め工11:31
空栗沢堰堤11:35
空栗沢260m二俣11:54
空栗沢左俣280m付近滝下12:00
12:04
空栗沢260m二俣12:10
空栗沢右俣310m付近二俣12:33
空栗沢左俣280m付近滝上12:43
空栗沢左俣310m付近滝下12:50
12:57
空栗沢・清水沢分水嶺305m付近13:13
清水沢左俣280m付近滝13:22
13:34
清水沢左俣270m付近
井上正鐡雨乞いの碑
13:46
清水沢左俣260m付近湧水13:54
清水沢195m二俣14:22
清水沢堰堤14:32
林道清水線14:41
空栗沢治山用通路入口14:50

 9時過ぎに起きてダラダラと準備し11時過ぎに車で出かけた。空栗沢治山用通路入口に車を置き、空栗沢の治山用通路を歩く。

空栗沢床固工
1/19 空栗沢治山用通路は途中で二俣に分かれる。海側の道を行くと空栗沢床固工に出た。ここから遡行する。
空栗沢スリット堰堤
1/19 スリット堰堤があった。

1/19 ヤブがかかっているところもあるが、ナメ滝もある。
標高260m付近二俣滝
1/19 標高260m付近二俣には左俣に滝をかける。
左俣280m付近滝
1/19 左俣280m付近には滝があって登れない。標高260m付近二俣に戻る。
標高260m付近二俣
1/19 標高260m付近二俣から見る右俣はヤブが多くて登攀意欲を削がれる。
空栗沢右俣
1/19 空栗沢右俣はヤブが茂っているが、何となく右岸に踏み跡があるのでこれも使う。
標高290m付近滝
1/19 空栗沢右俣標高290m付近には2mくらいの滝があり、これを越えると沢は平らになる。
右俣標高300m付近
1/19 右俣は河床の低い方を選んでいくと南寄りの流域の狭い支沢に迷い込む。流域の広い右俣は標高300m付近で滝をかけて合流しており、その上は岩の河床になっていた。
中間稜300m付近
1/19 左俣右俣の中間稜300m付近を乗っ越したところ。左俣を見下ろす。
左俣280m付近滝
1/19 さっき登れなかった左俣280m付近滝を上から見下ろす。
左俣310m付近滝下
1/19 左俣310m付近滝下に出た。少し戻って左手のリッジに登る。
左俣310m付近滝下
1/19 左俣310m付近滝下。右岸リッジから見上げる。登れそうに見えるがリッジから滝の間にギャップがあり、土の鉛直斜面があって登れない。リッジの北側の支沢を下った。
空栗沢・清水沢分水嶺
1/19 空栗沢・清水沢分水嶺へ登る。

 三宅島・清水沢下部下降へ続く。


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