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八ヶ岳・阿弥陀岳中央稜(第一岩峰まで)←|→東京都・瑞穂町高根〜埼玉県・新座市新座
柳川南沢小滝はアイスクライミングのゲレンデの1つ。美濃戸口を流れる柳川の南沢の左岸にある小滝。行者小屋の道の途中の左岸にあると言った方が分かりやすいだろう。登山道から遠くにないところに小滝と大滝があり、小滝を登る。行くのは2012年以来2回目である。
2週間連続の八ヶ岳日帰りである。もともとは阿弥陀岳南稜に行こうと考えていたのだが、計画変更した。金曜日時点で天気予報が大雪を告げており、東京もしとしとと雨が降っていたためである。山頂に登るのを避けて、山に行けそうなところを探した結果、南沢小滝に行くことにした。
日帰り |
2016年1月30日(土) くもり |
立川=美濃戸口…美濃戸山荘…南沢小滝…美濃戸山荘…美濃戸口=立川
美濃戸口 | 7:40 |
8:05 | |
美濃戸山荘 | 8:58 |
9:10 | |
南沢小滝 | 10:20 |
14:00 | |
南沢大滝 | 14:05 |
14:14 | |
美濃戸山荘 | 15:00 |
15:08 | |
美濃戸口 | 15:44 |
16:00 |
今週も朝一番の列車で立川に向かう。5時過ぎに立川でKさんの車に乗り、諏訪南ICへ向かう。途中で運転をかわるが、眠かった。
美濃戸口で車を停めて出発準備をする。駐車場はほぼ満車であった。通りの向かいにおしゃれな建物が建っていて、レストランらしい。久しぶりに来ると様子が変わっているものだ。八ヶ岳山荘の100円チップトイレで用を足し、南沢へ向かう。雪は降っていない。暖かく、途中で着ている服を脱ぐ。手袋もいらず、素手でストックを握る。
1/30 美濃戸口におしゃれな建物が建っていた。 |
1/30 行者小屋に向かう南沢沿いの道はトレースがついていた。 |
美濃戸山荘で一休み。南沢へ向かう。7人くらいの集団を途中で抜く。1時間歩いたところで休もうかと後続のKさんを待つが、先へ行こうと言われ、進む。途中、南沢を徒渉するところがあり、氷の上を歩く箇所があった。躊躇して右岸をもう少し高巻いて渡るが、雪のシャーベットの下には水が流れていて左足がしっとりと濡れてしまった。見た目は美しいのだが、渡るのは大変だ。
1/30 氷の上を流れる南沢。幻想的で美しい。 |
1/30 徒渉箇所が出てくる。高巻くが、結局靴が濡れた。 |
徒渉地点から少しのところで緑のロープがあってまたいで越える。先ほど抜いたパーティーもロープを越えてきた。大滝という話をしていたので、私たちは小滝に行くことにする。小滝には誰もおらず、登攀具を出して準備する。後続パーティーは小滝まで来て引き返して大滝へ向かっていった。しかし、その後もどんどん人が小滝にやってきてだいぶ賑わってきた。私たちは最初に着いたパーティーなのを生かして早くにトップロープをかけた。1箇所、Kさんがアイススクリューを打ち、ザイルの流れを誘導した。
1/30 南沢小滝。左端に凍っていない穴があった。 |
1/30 トップロープで登るため、ロープをかけて懸垂下降で下る。 |
Kさんが1回登る。大して止まることなく、スイッと登って行った。私もKさんのアイゼンとバイルを借りて挑戦してみる。滝に近づくと水が流れていて、小雨のような音がする。前回は腕の力で何とか登りきって、すっかり疲れ切ってしまったので、二度とやるまいと思った。今回も1回目は腕に頼っていて、スタンスはしょっちゅう外れてしまってひどく疲れてしまった。
疲れてしまってKさんに替わる。Kさんが3回くらい登る。気温が高く、ザイルを伝って水が流れてくる。手袋がずぶ濡れになるだけでなく、だんだんシャツの袖口まで濡れてきた。Kさんは裏が起毛しているゴム手袋を持ってきていて、これは濡れることなく、しかも暖かくて登るのに重宝した。
1/30 Kさんが登る。 |
1/30 私が登る。 |
交代して私が登る。スタンスを意識しながら登ると、どうしても大股になってしまうが、それでも割に安定して登ることができた。腕の疲れも1回目に比べて少ない。1回目は疲れるばかりだったけど、2回目は少し楽しかった。
この後、もう1回登った。Kさんは全部で12回くらい登っていた。滝の右端の方で登っている人は見ていると上手で、バイルもアイゼンも大して振りかぶらずに登っていた。どこにスタンスがあるのかわからないようなところでも登っていて、素人の私が見ても上手だな、とわかるムーブであった。
14時前に他のパーティーも片づけを始め、私たちも片付ける。他のパーティーはどこかに幕営して明日も行動するようだ。最後に大滝を見学していく。大滝は名の通り、小滝よりもずっと大きく、30mくらいあるだろうか。2人が取り付いていた。左手の方が優しいらしいがそれでも中間部の直壁は辛そうだ。眺めながら少し休んで、下る。小滝の横を通る時にまた別パーティーが小滝に取り付いていた。
1/30 帰りに南沢大滝を見学して帰る。2人が取り付いていた。 |
1/30 踏み跡の多い徒渉点を渡って帰った。 |
下り道では例の徒渉箇所はもっとも足跡の多い水の流れているところを渡った。水の下は氷になっていて、ほとんど濡れずに渡ることができた。案ずるより産むが易しということか。14時も過ぎたというのに、美濃戸山荘へ下る途中も登ってくるパーティーがいた。これから行者小屋まで行って幕営するのだろうか。さらに美濃戸口へ下る間にもまだ登ってくるパーティーがいた。八ヶ岳は全く大人気だ。冬の間は表銀座を名乗ってもいいくらいだ。
帰りはまたもみの湯に寄り、八ヶ岳PAで蕎麦を食べて帰った。
天気を危惧していたが、結果的に天気はくもりで美濃戸を歩いている人も多かった。アイスクライミングは少し面白いと思えるようになった。もう少し腕が疲れないように登れるようになると、もっと面白くなると思う。また、こんなにアイスクライミングをしている人がいるのは驚いた。
(2016年1月31日記す)