山ノ中ニ有リ>山行記録一覧>2015年山行一覧>南アルプス・赤石岳〜聖岳[3/3]
3日目 |
2015年11月2日(月) 雨 |
聖平小屋…聖沢登山口…椹島
聖平小屋 | 5:00起床 |
6:50 | |
聖沢吊橋 | 9:06 |
9:14 | |
聖沢登山口 | 10:08 |
10:21 | |
椹島登山小屋 | 11:00 |
20:00就寝 |
標高が下がったので夜は暑くて起きた。朝は小雨で気温3℃。カッパを着て下る。聖沢上部はなだらかな沢で途中までは沢沿いを歩く。1箇所押しつぶされた鋼製の橋を見ると、その下流で新しい橋で右岸に渡る。新しく開かれた道みたいで木の根が張りだしひどく急な道だ。小尾根を乗っ越して旧道らしき道と合流する。急な下りの箇所でずるっと滑って左足の足首をひねってしまった。ここから痛めないようにそっと歩くようにする。
11/2 雨の中聖平を出発する。 |
11/2 聖沢を渡って登り返す。 |
やがて雨は本降りになる。途中何某の遭難碑を見てトラバースしていくと大きな沢を渡る。ガレていて横断したくないが、よく見たら道がついていた。沢の水は凍っていた。氷を踏まないように少し下から飛び石で渡る。
11/2 凍った沢を渡る。 |
11/2 雨の日に渡りたくないザレ場トラバースが何箇所かあった。 |
沢を渡った後はザレた箇所や桟橋など危ないトラバースが続く。2011mの乗越まで来ると道は割に安定する。乗越からは急な下りである。右足の爪が痛いのでKさんに付かず離れずゆっくり歩く。造林小屋跡の平場を過ぎて聖沢吊橋の手前で一本取る。2時間15分の長い1本だったが、雨が降っていたのでろくに休む場所もなかった。
11/2 乗越から尾根を乗っ越して尾根沿いの道になる。 |
11/2 聖沢吊橋を渡る。 |
聖沢吊橋を渡ってまたトラバース道。紅葉が美しいがそれを愛でている余裕がない。単管パイプで作られた桟橋を渡っていく。標高を少しずつ上げていくのでもったいない。Kさんが鈴の音に気づき、登山者が近づいてきていると思ったが誰もこなかった。私たちの前を誰かが歩いていたのだろうか。私もごく小さな鈴の音を聞いたのだが不思議だ。1回大きく転んで手をついた左手に流血する。小尾根を3つほど巻く。3つ目が出会所小屋跡でエアリアマップのグレーの破線が伸びている。余裕がなかったので道は探さなかった。出会所小屋跡からは急な下り。やがて正面に沢が見えてくると植林帯に入り、林道の聖沢登山口に出た。
11/2 聖沢吊橋を渡ると紅葉が美しい。 |
11/2 出会所小屋跡は木が切ってあって広くなっていた。 |
林道にはテントが張ってありここで一休みする。バスはここには停まらないので椹島まで歩く。2015年のエアリアマップでは赤石発電所と赤石沢橋の間に聖岳東尾根の入り口がある。椹島までのバスでも運転手さんが言及していたが私は半分寝ていたのでどこだか覚えていない。寒いなあ、紅葉がきれいだなあ、雨が冷たいなあ、と思いながら歩き、それっぽいところを見たが、何もマーキングは見えなかった。赤石沢橋を渡り、少し登って牛首峠。烏森山遊歩道沿いの道を下って椹島登山小屋に着いた。
11/2 聖沢登山口にはテントが張ってあったので休む間雨宿りする。 |
11/2 椹島登山小屋で物干し大会をしていた。 |
今回は年末の偵察が目的なので、歩いていない聖岳東尾根の入り口も確認しておく必要があるが、私はすっかり冷え切っている上、左足をひねったり右足の爪が剥がれたりしていてあんまり無事ではない。Kさんが、一人で赤布を付けに行くと申し出てくれてその言葉に甘えた。
とりあえず着ているものをすべて脱ぎ、持っている乾いたものに着替えた。受付は13時からなので、それまでものを干したり、水を汲んだり、売店で赤石岳という酒を買ったり、白簱史朗の写真館を見に行ったりして過ごす。12時ごろには1度上がった雨が13時からまた降り始め、しばらく雨宿りしてから受付に行った。登山小屋は4,500円であり、バスに乗る時に払った宿泊施設利用券3,000円と合わせて1,500円を支払った。ロッジ内にある風呂、給湯器は使ってよく、下界らしさにだいぶ気が楽になった。11月8日に小屋じまいで、年末は無人になるそうだ。
登山小屋に戻ってシュラフに潜り、15時が過ぎてもKさんが戻ってこないのにちょっと心配になっていると15:30ごろ帰ってきた。曰く、1700mくらいまで登ってきたそうだ。ずっとジグザグの登りで途中までは電線塔の巡視路になっていて、電線塔から先も赤ペンキが続いているそうだ。下りの方が迷いやすいとのこと。
16時の風呂開業に合わせて入浴に行く。風呂入っている人を見ると業者さんが多いようだ。治山林道関係かひょっとしてリニア関係なのだろうか。今日は雨だったから休工なのだろう。登山小屋に戻り、蛍光灯を点けて豚汁と残った食材で酒を飲む。登山小屋には他に3人の若い男性女性の混在パーティーが泊まっていた。これから登りたい山の話はするものの、今日登ってきた山の話は全然しない不思議なパーティーであった。ガスはMSRを持ってきていたのでそれなりに高いところに登るつもりだったのだろう。20時に就寝。
4日目 |
2015年11月3日(火・祝) 快晴 |
椹島=畑薙第一ダム
椹島登山小屋 | 4:07起床 |
6:30 |
4時過ぎに起き、昨日の残りの豚汁を火にかけ、マルタイ棒ラーメンを食べる。朝から満腹。5時過ぎに椹島ロッジに移動する。広いロビーでうつらうつらしていた。6時半に登山小屋でいっしょに泊まった3人パーティーとデリカに乗り、畑薙第一ダムに下山した。
白樺荘でまた風呂に入り、新静岡ICから新東名に乗って帰京した。
久しぶりにひどく疲れた山行であった。毎泊小屋泊まりだったにもかかわらず、高山病にかかる、荷物が重い、雨に濡れるといった要素が毎日あり、常にバテバテであった。
冬に歩くとなると気になる点は以下のとおり。
(2015年11月8日記す)