山ノ中ニ有リ山行記録一覧2003年山行一覧>白神山地・追良瀬川[2/4]

2003年秋 - 白神山地・追良瀬川[2/4]


2003年8月31日(日)〜2日(火)
場所
青森県西津軽郡深浦町/白神山地
ルート
8月29日
JR新宿駅…快速ムーンライトえちご(車内泊)
8月30日
新潟…秋田…能代…JR五能線白神岳登山口駅(泊)
8月31日
JR五能線白神岳登山口駅…JR五能線陸奥岩崎駅…追良瀬大橋…追良瀬堰堤…石ノ滝…五郎三郎ノ沢出合(泊)
9月1日
五郎三郎ノ沢出合…ウズラ石沢出合…ウズラ石沢遡行…白神岳山頂…白神岳避難小屋(泊)
9月2日
白神岳避難小屋…蟶山(まてやま)分岐…JR五能線白神岳登山口駅…JR五能線あきた白神駅…JR奥羽本線東能代駅(泊)
参加者
初川(OB), 戸部(M1), 中山(B4)

白神山地・追良瀬川の位置

1日目

2003年8月31日

JR五能線白神岳登山口駅…JR五能線陸奥岩崎駅…追良瀬大橋…追良瀬堰堤…石ノ滝…五郎三郎ノ沢出合(泊)

1日目コースタイム
JR五能線白神岳登山口駅6:30起床
7:05
JR五能線陸奥岩崎駅7:11
7:50
追良瀬大橋8:40
8:55
追良瀬堰堤9:25
9:30
350m天狗岳北左カーブ10:15
10:30
400m石ノ滝上12:00
12:24
五郎三郎ノ沢出合14:05
21:15就寝

 朝、列車に乗って陸奥岩崎駅に戻る。岩崎タクシーに行ってみると、車庫のシャッターが上がっており、車を出すだけのようだ。玄関をノックするとじいさんはすぐに出てきた。少し会話を交わす。「白神、くさるの初めてか?」...くさる?2回ほど言ってもらって初川さんか戸部さんが意図を汲んで「白神に登るのは初めてです」と答えてくれた。車を出すまでの間、じいさんは白神岳を指さして教えてくれたり、「道が悪くて崩れてることがあるんだ」といってスコップを用意したり、「今年は天気が悪くて追良瀬川にはほとんど人が入ってない」とか教えてくれた。

 じいさんはいつ車を出してくれるんだろう、と待っていると駅のほうから人が歩いてきた。タクシーの運転手のカッコをした人で、じいさんはそれを認めると「ア、来た」と言った。じいさん、運転しないのか。どういう経営体系なのだろう。

 運ちゃんが来て、ザックとスコップを積んだタクシーは出発した。弘西林道とかいう道に入って、ずっと走っていると砂利道になった。車酔いしそうだったので、寝た。

 歩き出す地点の追良瀬大橋に着いて起こされた。どうやら道が崩れて進めないというところはなかったらしい。タクシーを降りる。1万円だった。タクシーが去って出発準備をする。雨が降っていたので雨よけにヘルメットをかぶる。戸部さんが追良瀬大橋から放尿していた。

 しばらく左岸沿いに車も走れそうな道を歩く。もっとも追良瀬大橋のところに車止めがあるので車は入ってこられない。15分ほど歩いて堰堤に着いた。歩いていると雨もやみ、無事遡行できそうだ。追良瀬堰堤は左岸からぐるりと管理室のようなものも一度に巻いて行く踏みあとがあったので、それにしたがって越えた。

 堰から遡行である。ここでハーネスをつけるか相談したが、「必要になったら着ける」ことにした。結局使わなかった。

追良瀬堰堤
8/31 追良瀬堰堤。左岸を巻く。
追良瀬堰堤の上流
8/31 追良瀬堰堤の上流。出発。

 くねくねと曲がる川を歩く。はじめのカーブは浚渫の跡があった。それを過ぎると河原はほとんどなく、くるぶしから下を水に浸しながら歩く。不思議なくらい河原のない川だ。といってもゴルジュというわけでもない。昨夜雨が降ったものの、さほど増水しているようには見えない。2回目に右に曲がるところで釣り人を見た。釣り人にも有名らしい。何度か同じような曲がりを繰り返し、一本とった。350m付近。

水がきれい
8/31 川幅が広い。水がきれい。
両岸狭まる
8/31 ときどき両岸狭まったところがある。

 今のところ釣り人2人にしか会っておらず、平和な沢というか川だ。歩き出してやがて一ノ沢出合に近づく。その手前で戸部さんが渡渉するときに流されそうになっていた。また、泳ぎそうなところがあったが、天気はくもりであまり水の中に入りたくなかったので、右岸から巻いた。

徒渉を繰り返す
8/31 徒渉を繰り返す。左が戸部さん、右が初川さん。
流される
8/31 戸部さんが流されそうになる。いっぺん立ち止まったので期待したが、流されなかった。

 一ノ沢を過ぎて出てくるのが石ノ滝というゴルジュ。とりあえず右岸の行けるところまで行ってみる。深そうだ。泳ぎながらへつれば行けそうだ。だが、その先は行けるかどうか。行けなくてもそのまま流されてくれば帰ってこられるので行ってみることにした。初川さんに「行け、中山」といわれてトライ。そっと足を入れてみるといきなり足がつかない。最近、自分が泳げないような気がしてならない私にはなかなかの恐怖だ。びびりながら壁を伝い、いったん水から出る。濡れてみると寒い。この先、また水の中をへつるか、スラブを上からへつるか迷う。前者から試してみると、今度は水流があって押し返された。今度は上から。からだが冷える。これはフリクションで立たなければならないので、足がつかないのより怖い。なんとか1mほど下の水線に下りられないか試したが、ホールドがなくうまくいかない。しかたなく上の方をトラバースしていたら滑った。あごを打って、目標の水線に落ちた。けがの功名といったところか。そこは簡単に歩けるので、突破できた。戸部さんは割とすんなりと通過した。ゴルジュはもう少し続き、初川さんを待つには狭いので、先へ行くと水につかることもなくゴルジュを突破できた。

 そこは河原になっているので一本とった。ちょうど、上流から人がふたり来ており、なんでも追良瀬川を源流まで遡行し、同じ道を通って戻るところらしい。変わったコースどりだ。

石ノ滝を眺める
8/31 石ノ滝を眺める。滝というよりゴルジュ。
中山、突入
8/31 「行け、ナカヤマ」号令とともに進水。
初川さん突入
8/31 初川さん突入
戸部さんクリア
8/31 戸部さんが石ノ滝をクリアする。初川さんは岩かげで見えない。

 その先、二ノ沢出合の先にゴルジュがあるらしかったが、確か左岸沿いに明らかな道があり、そこを行った。とりたてて難しいところもなく、遠くから滝をかけて入ってくる沢が見えた。そこが五郎三郎沢ノ出合だった。ちょうどいい時刻だったので、だれが言い出すともなく、ここで寝ることにする。

緑が多い
8/31 この川は緑が多い。両岸、水の流れる境界まで木が生えている。
五郎三郎ノ沢出合
8/31 五郎三郎ノ沢出合。正面の滝が五郎三郎ノ沢。ここの左岸にタープを張った。

 左岸の少し入ったところにテントを張った跡があったが、虫が多そうなのでやめた。河原と木の生えているところの間に、初川さんが持参したタープを張ることにした。そのあと、焚き木拾い。意外に落ちている焚き木が少なくけっこう時間かけて探した。このへんは赤い一枚岩が河床に出ており、戸部さんが「この河原はシャア専用か?」とか言ってた。その晩は火を囲んで山の話をして過ごした。夜空がきれいで天の川が見えた。明日の天気もよさそうだった。


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