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2021年冬 - 青梅・霞丘陵ハイキングコース


2021年2月13日(土)
場所
東京都青梅市
ルート
JR東青梅駅=岩蔵温泉…七国峠…笹仁田峠…塩船観音…自宅
参加者
中山(単独)
参考文献
YAMAP青梅市

はじめに

 9月に家から塩船観音寺というところまで散歩した際、霞丘陵ハイキングコースというのが岩蔵温泉までつながっているのを知った。コース図を見て、家から歩いて岩蔵温泉に行き、温泉に浸かってバスで帰るのもいいなあ、と思っていたが、調べたところ岩蔵温泉はいま日帰り湯をやっていないようだったのでそれっきり計画は放り出していた。

 1月7日に緊急事態宣言が発令され、東京都では外出自粛が要請された。とはいえ、家にこもっていると運動不足だし、山に行かないと太る。外出自粛には「健康の維持のために必要な場合を除き」と除外規定があるので、自転車で立川や奥多摩に行ったりしていたが、同じ場所に行くのもつまらない。

 そこで、金曜日の昼休みにどうしようかと考え、近所の散歩に霞丘陵ハイキングコースを歩くことにした。家から歩いて周回コースをとれれば他者との密閉等を避けられるが、よいコースどりが思い浮かばず、行きにバスに乗って岩蔵温泉に行くことにした。

 帰ってからバスを調べると、岩蔵温泉に行くバスが都営バスと西武バスの2社があり、梅74とか飯41-1とか色々ある。最寄り駅の河辺から出ているバスもあるが、梅74乙は午後のみ4本とか、飯41は土日運行なしとか、出かけるのに不向きだ。東青梅から出ているバスがほとんどのようで路線1つ1つの時刻表を調べていてもよくわからないので自転車でバス停まで見に出かけた。この岩蔵温泉行きのバスを調べるのが今回の山行で一番大変だったような気がする。

 結局、六万公園前というバス停から梅74甲に乗って行くことにした。循環していて吹上トンネルまわりなので遠回りだがうつらうつらしながらバスに揺られるのも悪くないと思い、8:19発の都バス梅74甲成木循環に乗ることにした。

日帰り

2021年2月13日(土) 晴れ

JR東青梅駅=岩蔵温泉…七国峠…笹仁田峠…塩船観音…自宅

コースタイム
岩蔵温泉8:50
霞丘陵ハイキングコース登山口9:00
七国山238m9:21
都県境三叉路139:28
秋葉大権現222m9:47
七国峠9:53
225.9m三角点9:59
10:05
笹仁田峠10:14
愛宕山グラウンド10:33
塩船観音11:00

 六万公園前バス停でバスを待ちながら、遠回りの循環の都バスに乗るより後発の飯能行き西武バスの方が早いことに気づくが、迷っているうちに都バスが来たのでそれに乗る。埼玉県に入るあたりで乗客は私ひとりになってしまった。東京都に戻ってくると3人乗客を乗せて、次の岩蔵温泉バス停で私は下車。

岩蔵温泉
2/13 岩蔵温泉の石柱と七国峠の指導標。
小布市川
2/13 小布市川をコンクリート桁橋で渡る。

 岩蔵温泉には3年前に職場の旅行で訪れたことがある。その旅館も閉じてしまったようで見当たらない。「史跡 岩蔵温泉」の石柱の横に七国峠→という看板があり、道は民家に入って行くように見える。合っているのか不安に思いながら小道を行くとゴミ捨て場のようになっている箇所を通る。司翠館という看板が置かれていて寂しい。小布市川をコンクリート橋で渡り、少し登ると日影林通りに出る。

「霞丘陵ハイキングコース 七国峠・笹仁田峠」と書かれた指導標があり、私の50mほど先に1人のおじさんが登っている。私が乗ろうか迷った西武バスで先に取り付いていたのかもしれない。水のない谷沿いの道を登っていくと、谷の向こうに長生病院が建っている。木の階段状のところでおじさんを追い抜き、峠状の尾根に出る。

霞丘陵ハイキングコース入口
2/13 日影林通りにある霞丘陵ハイキングコース入口。
霞丘陵ハイキングコース
2/13 入口から登り切って尾根に出たところ。

 幅1.5mほどの広い道を南に向かう。途中、富士山という看板のあるところからは富士山が見えたが、追いついてきたおじさんのいう通り霞んでいた。霞丘陵だし、しょうがない。

 杉林を行くと七国山を西から巻くように道がついており、ぐるっと回って砂利道に出て南側から七国山238mに登った。かすれた七国山の看板からは東側が開けているが、50mほど先の杉の木の背が伸びていて景色は望めない。おじさんは七国山に登らず先へ行ってしまった。

七国山
2/13 七国山238m。名前の割りに展望はあまりない。
都県境
2/13 5年前に通った都県境を再訪。

 砂利道に戻ると道は三叉路になっていて南へ七国峠、北東に飯能への道が分かれる。地図を開くと都県境が近い。5年前に歩いた青梅市安楽寺〜瑞穂町高根がすぐそこである。出だしから尾根がたどれずひどく迷った記憶が蘇る。予定では南の七国峠へ向かうはずだったが、なんとなく都県境を再訪しようと思い、飯能への道をたどる。

 尾根道を歩くと都県境はすぐそこだった。北の都県境の道と東の210.3m三角点への道が分かれ、看板もついているが、こんなんだったっけ、といまいち記憶に薄い。来た道を戻るのももったいないのでこのまま都県境に沿って谷に下り、谷を登って尾根に登ることにした。

 YAMAPの都県境の線を見ながら斜めに斜面を下る。下りついた谷沿いの道はしっかりしていて自転車のタイヤ痕まである。谷は石積みで護岸されていて手入れされているようだ。ひと登りで七国峠の道に復帰する。振り返ると目立たない道だ。谷から話し声が聞こえる。

唐沢川沿いの道
2/13 唐沢川沿いの道には自転車の轍があった。このあと自転車が登ってきた。
秋葉大権現
2/13 秋葉大権現222mの石柱。

 南へ向かう道は細い尾根伝いと西側の太い巻道がある。巻道はどこを走っているのかわからなくなるので細い尾根道をたどる。話し声の主たちが急に近づき見ると3人が自転車を漕いで南へ去っていった。この後も自転車の人が通行していて、自転車の人にはそこそこ知られた道のようだ。ときおり太い巻道と細い尾根道の分岐の尾根の方に「車両通行止」という看板が立っていて、どういう意味か分からなかったが、きっと自転車は細い尾根道ではなく太い巻道を通行しなさいという意味なのだろう。

 七国山と七国峠の間のピークには秋葉大権現という立派な石柱があるが、社が見当たらない。下ると太い巻道が三叉路になっている。地図を見て東へ行くのは飯能側唐沢川への道と判断し、南へ向かう。本当に道がたくさんあって迷う。自転車の人たちはいちいち分岐で地図を開いていないようだが、通い慣れた道なのだろうか。

 七国峠はそれとわかる看板が見つからず、現在地確認に迷う。「阿須丘陵七国コース 11七国峠」とあるので七国峠なのだろう。弥兵衛松という松が生えており石碑があるが、特に説明板もなく謂れが気になる。

七国峠
2/13 あんまりパッとしない七国峠。
七国広場
2/13 七国広場には南側から車で来られるようだ。

 七国峠から少しで七国広場225.9m三角点があるところだ。車が何台か停まっていて下界感がある。車のそばに人がいたので三角点峰に登ってひと休みする。買ってきたおにぎりを開けて食べるが、歩いている人を見ると登山というより散歩みたいで、地形図を見たりおにぎり持って歩いたりというのはちょっと場違い感がある。でも休みながら地図を見て行く方向がここで西に曲がるのに気づき、道を間違えずに済んだ。里山は展望はないし、道が多くて下手な高山よりよっぽど迷う。

225.9m三角点
2/13 225.9m三角点で休む。三角点見晴台からは武蔵、駿河、甲斐、信濃、上野、常陸、相模が見えたそうだが、今日は空が霞んでいる。
笹仁田峠
2/13 笹仁田峠は岩蔵街道の車通りが多いが、信号がある。

 車が走れる幅の道を歩いて下ると笹仁田峠。ダンプがビュンビュン走っているが、信号があるので安心して渡れる。向かいに立正佼成会の敷地があり、地図を見ると敷地の中を通るようになっている。しかし、門があって閉じているので入るのを躊躇する。門を避けるように踏み跡があるのでそこから入った。

立正佼成会青梅錬成道場第一ゲート
2/13 立正佼成会青梅錬成道場の入口が閉まっていて入るのを少しためらう。
立正佼成会青梅錬成道場の桜並木
2/13 立正佼成会青梅錬成道場の桜並木。咲いたらきれいだろうな。

 立正佼成会の敷地内の道は片側1車線の広い道でハイキング感は薄い。でも歩いている人は少ない。春はきれいだろうなと思う桜並木を通り過ぎて愛宕山グラウンドに出る。ここで立正佼成会の敷地から出て今度は青梅ゴルフ倶楽部の敷地の際を歩く。愛宕山グラウンドの上には愛宕神社があるようだが、木を切っている人がいて邪魔にならないように下の車道を歩いた。

愛宕山グラウンド
2/13 愛宕山グラウンドからまた山道。
青梅ゴルフ倶楽部
2/13 青梅ゴルフ倶楽部の道がすぐそばにある。

 青梅ゴルフ倶楽部の際の道はゴルフ場内の道と近接していて、ところどころ立ち入った踏み跡がある。あとからゴルフ場ができて古いハイキング道を付け替えたのだろうか。途中、道にかかる木をチェーンソーで切っている人がいて通らせてもらう。1箇所切り通しみたいに20mほど下って20mほど登るところがある。

 左から歩道を合わせるとそこがどうやら都道成木河辺線のようだ。オンラインの国土地理院地図には黄色い線が引いてある。都道はここから北へゴルフ場を突っ切っているが、とても通れそうにない。

霞丘陵自然公園
2/13 霞丘陵自然公園の池。
塩船観音
2/13 塩船観音の山門に下山。

 あとは霞丘陵自然公園の池の端でひと休みし、塩船観音の山門で下山とした。塩船観音から家までは予定通り歩いて帰る。昼前には家に着くことができた。

おわりに

 わずか2時間10分の散歩と変わらないハイキングだったが、密度が濃かった。びっくりするほど道が多く、ずっと読図をしていたような気がする。オンラインの国土地理院地図には地形図で表現された尾根と谷すべてに道があってよく網羅したものだと思う。YAMAPで現在地がわからなければ本格的に迷って違うところに下山していただろう。近くに住んでいる人なら通い慣れているのだろうが、初めての人には分岐が多く、意外に思ったところに出られないのではないだろうか。

 足慣らしによかったのと、里山をウロウロさまよえたのはよかった。遠出できないのを逆手にとって近所の山をウロウロしたい。

(2021年2月13日記す)


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