山ノ中ニ有リ>山行記録一覧>2005年山行一覧>奥多摩・大雲取谷[2/3]
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2005年6月18日 |
日原川林道900m付近…富田新道入口…大雲取谷遡行…小雲取谷出合…1400m二俣(遡行終了)…大ダワ…雲取山…小雲取山…小雲取山・1845m峰鞍部(泊)
日原川林道900m付近 | 4:50起床 |
5:20 | |
入渓点(富田新道から) | 6:10 |
6:30 | |
長沢谷出合 | 6:55 |
第二崩壊地+泳ぎ | 7:45 |
権衛谷出合 | 8:05 |
1100m付近 | 9:15 |
9:30 | |
小雲取谷出合 | 9:50 |
1310m付近 8m二条滝 | 10:50 |
11:15 | |
三俣 | 11:40 |
11:53 | |
日向窪・大ダワ林道交差点 (遡行終了) | 12:05 |
12:23 | |
大ダワ | 13:05 |
13:15 | |
雲取山 | 14:07 |
14:35 | |
小雲取山・1845m峰鞍部 | 15:02 |
18:00就寝 |
困難なところも少ない平和な沢を歩いていると6m二条滝が登場。栗山がトライする。が、下段は登れても上段がうまく行かないらしい。そこで澤に指示して左から巻き道を探してもらう。登っていくとうまい具合にザイルを使わず下ることができた。上から見ると6m二条滝の上には広い釜を持つ滝があった。これもついでに巻いてしまう。翌日大ダワ林道を下っていて気がついたが、この滝は大ダワ林道からも見えた。キリがいいので巻きを終えた時点で一本とる。入渓から最初の一本だ。
6/18 権衛谷出合を過ぎて6m二条滝が現れる。栗山が挑戦するも下段は登れるが上段がダメだったので左から巻く。 |
6/18 6m二条滝を巻く。 |
植松はちゃんと登るものの、かなり沢登りに不安を覚えているようだった。各自何か食べてから出発。20分で小雲取谷出合。ちょうど行き止まりのように見えるところで、左に小雲取谷、右に大雲取谷と分かれる。小雲取谷には低い1mほどの滝がかかっており、流木が絡まっていた。続けて歩く。
6/18 巻き終わったところで一本。入渓して最初の一本。 |
6/18 苔の多い谷を歩いていく。 |
小雲取谷出合を過ぎてS字峡。あんまり気にしないで突入したが、一カ所釜のある滝があるだけで大したことはなかった。右からへつり、滝の所まで来ると水流の中にスタンスもあり、容易に登れた。へつりの途中に残置シュリンゲがぶら下がっていた。S字峡を抜けるといよいよおだやかな沢となり、苔の美しい渓相となる。そこここでカメラを取り出してしまうためパーティーに離されたり追い付いたりしながら歩いていく。水量も少なくなり、濡れてもせいぜいヒザくらいまでになる。
6/18 小雲取谷出合。倒木が重なっている。約24時間後にここに下ってくる。 |
6/18 小雲取谷出合を過ぎてS字峡。この滝が少々嫌らしかっただけで大したことはなかった。 |
標高1290m付近で右から流れ込む芋ノ木窪で方位磁針の使い方を確認させ、さらに1300m付近でやはり右から流れ込むトチノキ窪で同じ確認をさせる。しつこく現在地確認をやらせるので澤も栗山もだいぶ慣れてきたようだ。そのへんで澤が「足がつりそう」というのでしばらく待つ。5分ほどで出発する。
6/18 芋ノ木窪、トチノキ窪を分けて8m二条滝が見えた。 |
6/18 8m二条滝を左から登る。割と見かけ倒し。 |
トチノキ窪を分けてから5分ほどで8m二条滝。遠くから見ると難しそうだが、すぐそばまで来ると大したことはなさそうだ。栗山がいきなり取っつく。少し苦戦したかと思うとさっと登ってしまった。もう滝らしい滝がないのは分かっていたので、ここで上から確保する。2番目に私が登り、ザイルを出して澤と植松を確保した。上では栗山に確保の方法を教えた。滝自体は難しくないのでどちらもすぐ登ってきたが、澤は途中ザイルにテンションをかけた。私が引っ張り過ぎてバランスを崩したのかもしれない。でもザイルを出して確保しといてよかった。最後にザイルをたたませ、出発。
6/18 せっかくなので確保の練習をする。登るとき澤がちゃんとテンションかけてくれました。ザイルだしてよかった。 |
6/18 三俣から右俣である日向窪を登り、大ダワ林道との交差点で遡行終了とする。ギアをはずしたりして一本。大ダワへ。 |
平和な沢が続き、六間谷の二俣。左岸に見事に整地されたビバーク適地があり、ここでテントを張るかどうか悩む。たき火をするなら沢の中でなのでここを逃すとたき火の機会を失う。でもトレ山として計画を成功させるため、まだ12時を回っていないため、先を行くことにする。左に六間谷を分けて1分ほどで熊穴窪・日向窪二俣。日向窪を登り、大ダワ林道に出ることにする。しばらく歩くがなかなか大ダワ林道があらわれない。よっぽど廃道のような道で見つかりにくいのだろうか、不安の余り、澤と栗山にザックを降ろして空身で大ダワ林道を探しに行くように指示する。2分ほどですぐ戻ってきて大ダワ林道を見つけたということだった。2人に従っていくとすぐ大ダワ林道に出られた。
沢タビを脱いだりヘルメットをはずしたりする。ハーネスだけは付けておいた。計画をそのまま続けていくと小雲取谷の下降にとりかかるのでもし順調に行ったら小雲取谷の下降にとりかかろうと思ったからだ。結局そこまでは行かなかったが。大ダワ林道で装備をはずしているとこの道、意外と人が多い。単独行3人を見かけた。うち2人は走って登っていた。山岳マラソンはどうも大変そうであんまりやる気が起きない。大ダワ林道はガイドブックにもあんまり紹介のない道なので1日あたり5人くらいしか歩いていないのかと思っていた。
道に出てゆっくり歩く。沢登りとはまた違った足の感触で、この変化が疲れる。ばてないようにゆっくり歩くよう指示する。いくつか沢に沿ってぐるりと大回りしながら稜線に近付き、大ダワ。300mほどの登りで息があがったので一本とった。
10分休んで出発。雲取山荘へは2つ道があり、一つは男坂という名前、もう一つは名前がついてなかった。男だけのパーティーなので男坂を登ることにする。おそらくこのコースが地形図に載っているものと同じ稜線伝いのルートだ。1803m峰に出て廃屋である雲取ヒュッテの横を通る。この辺にこっそり張ってもよいのだが、まだ13時過ぎ。登山者が多すぎる。さらに雲取山荘。水場の場所が異なっており、少し探した。栗山は親に連れられて雲取山に登ったことがあり、その際に雲取山荘に泊まっているので少し詳しかった。話をしながら登ると、どうやら私と同じときに登ったらしい。どちらも6年前のゴールデンウイークと言っていた。私は高校3年の時。栗山は小学校6年の時。でも今、これを書きながら指を折って数えてみたら私は5年前だし、栗山は7年前だった。2人ともだいぶつかれていたらしい。雲取山荘の水場ではホオの葉を洗っているおじさんがおり、晩飯の皿代わりにするのだろうかと思った。最近の山小屋は昔と違ってハイソだからな。
雲取山荘を過ぎて栗山が楽観的な意見を述べる。「もうそんな遠くないよ」。私は悲観的に15分くらいだろうと思っていがそれ以上かかった。この辺は本当に5年ぶりなのでよく覚えていないが、映画「もののけ姫」に出てきそうな雰囲気がよかったと記憶していた。でも大雲取谷の方がその雰囲気が強かったので今回はそんなに原始林みたいな雰囲気を感じなかった。雲取山近くになって私のすぐ前を歩く植松の携帯電話のバイブレーションが鳴った。電波が入るらしい。
雲取山に着いて長く一本をとる。ピーク缶を食べたかったが、今回用意していなかったので栗山が持ってきたきゅうりを食べる。マヨネーズも用意しており、おいしかった。植松だけがきゅうりが苦手で食べなかった。だらだら休んでいる間に考え、今日は小雲取山の東、小雲取山と1845m峰の鞍部にテントをこっそり張ることにする。もう30分もかからない距離だ。くたくたの1年生には近くと言っても何だかもうよく分からないようだったが、とにかくそこに張ることに決める。
6/18 雲取山山頂で全員集合写真。大ダワ・雲取山荘経由で到達。沢登りの後の普通の縦走はみんなこたえたようです。 |
6/18 小雲取山・1845m峰鞍部にこっそりテントを張りました。 |
小雲取山まで平坦な道を行き、富田新道へ下る。途中小雲取山の巻き道を分け、1845m峰との鞍部に到着。広く平坦なところに竹の低い笹が生えており、張るには悪くない。ここに張ることにした。
ここについてからメシづくり。同時に栗山に天気図をとらせたが全然書けなかった。澤は何度も描いたことがあるようで「はじめは日本語のリスニングテストだよ」と言っていた。植松が飯炊きに失敗し、私はぶつぶつ文句言いながら食べる。修行が必要なようだ。メシを食べ終わる頃に南側からガスがやってきてあたりは霧に覆われた。梅雨全線は南にあるものの、西の天気から予想するに明日の天気はくもりのようだ。前日は睡眠時間が少なかったので18時就寝。
(2005年6月21日記す)