山ノ中ニ有リ>山行記録一覧>2005年山行一覧>奥秩父・大荒川谷[2/3]
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2005年7月17日 |
ゴンザの滝上…小荒川谷出合…中の二俣右…奥の三俣左…2180m雁坂嶺西破風山最低鞍部…中ノ沢下降…ナメラ沢下降…久渡沢下降…雁坂トンネル山梨側出口…新地平バス停=(山梨交通バス)=JR中央本線塩山駅
ゴンザの滝上台地 | 3:30起床 |
5:00 | |
小荒川谷出合 | 6:00 |
12m二条滝上 | 6:30 |
6:43 | |
中の二俣 | 7:25 |
7:29 | |
奥の三俣 | 8:16 |
8:33 | |
左俣河原 水を汲む | 8:47 |
8:55 | |
2050m付近 | 9:29 |
9:40 | |
西破風山・雁坂嶺最低鞍部 2180m | 10:22 |
10:35 | |
1880m懸垂下降 西から枝沢 | 11:03 |
11:20 | |
1780m付近 | 11:38 |
11:55 | |
1720m東から枝沢 | 12:15 |
1420m ナメラ沢・中の沢二俣 | 13:03 |
13:20 | |
1360mナメラ沢・峠沢二俣 | 13:36* |
1340m唐松尾沢出合 | 13:44* |
1260m付近 | 14:20 |
14:34 | |
12m二段滝懸垂下降終了 | 15:10 |
雁坂トンネルの橋 | 15:37 |
雁坂トンネル 山梨側入口 | 15:47 |
16:05 | |
新地平バス停 | 16:41 |
17:48バス発車 | |
* 印は壊れた時計での時刻。 実際はもう少し遅い時刻だったと考えられる。 |
隣のパーティーは21時頃まで談笑していたようだ。そのころ寒くなってカッパを着ていた。澤は夜中自分の寝ている向きが寝始めと異なることに気がつき、あわてて私の足首を掴んでいた。私は眠かったので起きたがそのまま寝てしまった。
3:30起床。起床の時刻も澤に決めさせた。もう少し早く起きてもいいと思ったが、出発直後のゴルジュの暗さを考えると3:30でよかった。4:30ごろからヘッドランプがいらないくらいに明るくなり、テントをたたむ。5時出発。隣のテントも出発準備をしていた。「お先に」と一言言って先を行く。
テン場を出発して10分ほどで左から50m滝が下っている。これがゴルジュ入り口を表すしるしである。「改訂 東京周辺の沢」「奥秩父・両神の谷100ルート」もゴルジュを巻いているが、とりあえず突入してみる。3mCS滝が現れる。左は水流が邪魔で登れないし、右は斜めの岩で登れなさそう。しかし、私がカメラを用意しているうちに澤が右から登ってしまった。水しぶきが冷たくて登りたくない。どうやって登ったのか聞くと「四つんばいになって」と。四つんばいになると確かに登れた。そのあとよく覚えていないが、登れなさそうな上に釜が深い滝が控えていた。右か左に逃げることにする。とりあえず右に出ようと試みる。私の肩に澤が乗るが、うまく行かず、澤が私の肩から落っこって来た。幸いケガはないようだが。さてどうするか。今度は左に登ろうと考える。最初がCS滝の落ち口にあたり、落ちるとチョックストーン滝の下まで一度に落ちそうなところが恐い。しかもスタンスがなかなか見つからない。意を決してホールドに体重をかけ、登る。あとは火事場のバカ力で何とか持ち上がった。その上は少し安定していたのでテープを2本連ねて澤のホールドにした。澤も何とか登ってきた。個人的にはここが大荒川谷の一番の難所であった。普通は巻いているのかもしれないが。
7/16 ゴンザの滝の先のゴルジュ。けっこう悪かった。ここは右を四つんばいになって越えた。(「東京周辺の沢」では3mCS○3?) |
7/16 ゴルジュの巻きを懸垂下降で脱する。これは支点にした木まで空身で行き、ザックの所まで行く途中。 |
右岸の少し上に登り、しばらく行けるところをたどる。ゴルジュの出口はS字状に曲がっており、下流側の出っ張りのあたりにたどりつくが、下れない。仕方がないので懸垂下降する。幸い上に木があったのでこれを支点にする。空身で上の木に登るが、ザックのおいたところに戻れないので、懸垂下降して戻る。ザックを背負ってまた下る。これでゴルジュは終了。
7/17 小荒川谷出合。左が小荒川谷、右が大荒川谷。現在地確認する澤。(「東京周辺の沢」では○4) |
7/17 12m二段滝。右から巻き。(「東京周辺の沢」では8m○5) |
しばらく歩いていくと広い直線の河原になる。その上流端が小荒川谷出合になっていた。金山沢はここで小荒川谷と大荒川谷に分かれる。小荒川谷は左から滝をかけて下っている。テント場になりそうなところを探したが河原にはなさそうだった。また、柳小屋から金山沢のゴルジュの上に続いているという「東京周辺の沢」の道も河原からは見えなかった。
小荒川谷を分けると水量も減り、水を浴びながら登っていくのも苦にはならない。小荒川谷を分けてぐるりと右に巻いていくあたりは台地になっており、テントが張れるのかもしれない。そこから1分くらいのあたりにも何とか張れそうなところがあった。幅広のナメ滝を登る。と、左肩に振動が伝わってくる。携帯電話のアラームだった。先行く澤をとどめて携帯電話の電源を切った。下級生がこれやったら私は少し怒るんだろうな、と反省した。
12m二段滝が現れる。大荒川谷に入って最初の大きな滝だ。右から巻く。巻いたところにはナメが広がり、ここで一本とることにする。
7/17 12m二段滝の上はナメだった。 |
7/17 20m二段階段状スダレ状滝。緑の滝とでも名付けたいくらい苔むしていて趣き深かった。下段は直登なら左から、巻きなら右。(「東京周辺の沢」では 5 x 10 m?) |
天候はだんだんと快方に向かっているようで上流側の斜面が日なたになっていた。2人でナメが気持ちいいと話し合う。
小荒川谷を分けた後の大荒川谷は比較的平和である。沢を渡りながら河原をジグザグに縫っていく。その平穏を打ち破るように現れる20m二段階段状スダレ状滝。全体がコケで覆われており、「緑の滝」とでも名付けたいくらいだ。コケ好きな私としては嬉しい。澤は左から、私は右から下段を登った。上段は水流の右を登る。また河原歩き。が、右に曲がるところで12m二条滝。手前にやや深い淵があり、冷たいといいながら越える。この滝は水流の左から簡単に登れた。
7/17 20m二段階段状スダレ状滝上段。水流の横を越える。 |
7/17 12m二条滝。左から簡単に登れる。(「東京周辺の沢」では2条8m○6) |
そのあと河原歩き、そしてまた右に曲がるところで15m滝。今度は直登できないので右の土壁から登る。あんまり安定していないが、ところどころの木を掴んで登る。澤がやや上に行き過ぎだったので修正して滝の落ち口近くに下る。また平穏な河原歩きの戻る。ところどころナメがあって幸せだ。
7/17 15m滝。直登できないので右から巻く。(「東京周辺の沢」では10m○7) |
7/17 中の二俣。(「東京周辺の沢」では二俣○8) |
やがて中の二俣に至る。地形図上の1620m付近だ。現在地確認をして先を行く。「奥秩父・両神の谷100ルート」では中の二俣の先にビバーク適地があることになっているが、崩れていて狭そうだった。