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2004年6月6日 |
キレット小屋…権現岳…編笠山…盃流し…鹿の湯=小淵沢駅
キレット小屋 | 3:00起床 |
4:35 | |
権現岳登り | 5:10 |
5:20 | |
権現小屋 | 6:00 |
6:12 | |
青年小屋 | 7:00 |
7:20 | |
編笠山 | 7:40 |
7:45 | |
2100m付近 | 8:30 |
8:48 | |
1400m付近 | 9:55 |
10:10 | |
鹿の湯 | 10:35 |
前日寝る前相談した結果、権現岳・編笠山を経由して観音平に出ることにした。当初の予定の天狗尾根は登り返すのがかったるいし、私もすっかりダウンしていたからだ。
6/6 天狗尾根の山の端。キレット小屋の夜明け。 |
3時起床。テントをたたんで各自荷造りを終えた後はキレット小屋の前に集合、夜が明け始めていた。北側には天狗尾根の鋭い峰が天をさしていた。空は刷毛で刷いたような絹雲が伸びていた。今日も晴れのようだった。私の不調もどこかへ消えてしまい、絶好調だった。
4:35発。キレット小屋から登り。ハイマツの小ピークを登る。少し下って登り返したあたりで体温調整のため一本。まだ早いから人が来ないだろうと道の真中で休んでいたら権現小屋のほうから人が来て慌てた。「権現岳には長いハシゴがあった気がする」という三井君の発言にどんなハシゴが出てくるのかと楽しみにしながら歩くが、一向にハシゴは現れず「違うところだったかもしれない」と三井君が訂正する。しかし、最後の急登にハシゴが現れた。30mくらいある。上にも人がいたのであっちとこっちで交代にハシゴを使った。
権現岳につくが風が強いので山頂直下の権現小屋まで下った。小屋の前で休むが風は南から吹きやっぱり寒い。空もだんだんくもってきた。さらに青年小屋へ。地図上では1kmほど大した距離ではないが、岩場のトラバースがあって向こうから来る人と行き違いになりながら行くとやっぱり1時間近くかかってしまった。下りでは荒井も元気でイギリスで食べたライスプディング(だったかな)がいかにまずいかを力説していた。
6/6 権現岳のロングはしご。 |
6/6 編笠山と南アルプス。このあと観音平へ下る予定が間違えて信濃境駅の方へ下ってしまった。温泉に入れたのでけがの功名というか何というか。 |
青年小屋について相談する。権現小屋から見た編笠山は丘程度にしか見えなかったが、青年小屋まで来るとそれなりの山である。登るのがめんどくさい。特にすでに登ったことのある三井君としてははなはだ嫌がったが、「トレ山だから」というキーワードで編笠山行きを決定。
知床岳のふもとみたいな大岩のゴロゴロした道を行き、樹林帯を登っていくとまた大岩のゴロゴロしたところに出てそこが編笠山山頂だった。八ヶ岳最南端に位置する山だけあって釜無川対岸の南アルプスの好展望台だった。谷をはさむことなく足元から目でたどっていくことができる。ただ昨日とはうってかわって暗くて低い雲が空を占めていた。そのまま直進して下っていく。
それが失敗だった。大岩の道を下っていくと大岩に「富士見駅→」というペイントが。観音平という記しはない。樹林帯に入り、下っても下っても観音平という文字は見つからず青年小屋からの道が合わさらない。急坂を下っていて疲れたころ、地図を出して確認する。間違えて盃流しというところに下っているようだった。1時間近く下ってきたのを登り返す気もなくそのまま下ることにする。
かなり下に来て車道とも交わりながら下る。盃流しというところは谷になっていて橋もあるものの、水が流れていなかった。やがて平らになってきてもう地図見てもどこだかわからない。平坦になってくると私は疲れてきて遅くなる。パラパラと雨が降ってきたので荒井がカッパを出したいという。それに従い、一本。ぐったりと休む。三井君と私はもう下界が近いだろうとカッパを着なかった。
すぐ車道に出て歩く。雨がそこそこ降っている。荒井が元気で本屋でバイトを始めた話を聞いた。ハリーポッターの販売方法が普通の本と異なるとか、本にカバーをつけるのが面倒だとか。看板に従っていくと、鹿の湯なる温泉があるらしい。荒井は山から下ると体を洗いたくなるたちで、この温泉に入りたいという。私もできれば入りたかったので賛成した。三井君は「安ければ入る」という条件付で鹿の湯へ向かった。
鹿の湯にいってみると入浴料は500円前後だった。三井君も風呂行きを決める。我々のザックはくさいので玄関の脇に置いてタオルだけ持って入った。露天風呂もあり、出てみるとまだパラパラと雨が降っていた。あとはタクシーを呼んで出発地でもある小淵沢に帰った。タクシーの運ちゃん曰く「今日梅雨入りした」と。駅前で何かを食べて帰京。店はやたら込んでいた。
今回かなり疲れたけれどもその分初めての八ヶ岳とあって充実した山行になった。でもテントに入って気持ち悪くなる、でも翌日完全復活、下界に降りてから遅くなり荒井に置いてかれそうになるといった現象は夏合宿でも見られ、ある意味プレ夏合宿な山行になった。
(2005年3月21日記す)