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丹沢・水無川モミソ沢懸垂岩←|→神津島・天上山[YAMAP]
7月16日に関東地方が梅雨明けしてから暑い日が続く。家にいてもつらいし、健康維持のための運動もしたいので沢登りに行くことにした。近場でずぶ濡れになれそうなところを探し、海沢川を選んだ。
海沢川は多摩川右岸に合流する支流。大岳山に源を発し、海沢大橋下で多摩川に合流する。海沢園地までの下部は水量が多く、ずぶ濡れになるのに適している。隣に林道海沢線が走っており、エスケープも容易である。白丸駅から直接歩け、バスなどの乗り継ぎが不要な点もよい。
アルペンガイドには「魚止の爆流帯」と紹介されている。
天地沢の出合付近から海沢は渓谷美を見せる。ここから井戸沢の出合までの間は魚止の爆流帯と呼ばれる、淵とトロを連続させた峡谷となっている。
「アルペンガイド6 奥多摩・奥秩父・大菩薩」(山と渓谷社,1997)P.54
10年前に同じルートで登っているのであまり緊張感はなく涼を求めに向かった。
日帰り |
2021年7月24日(土) 晴れ |
JR青梅線白丸駅…林道海沢線…海沢川435m付近…海沢園地…大滝…林道海沢線…JR青梅線奥多摩駅
JR青梅線白丸駅 | 8:10 |
林道海沢線標高435m | 9:19 |
9:32 | |
枝沢出合 | 9:53 |
3m滝 | 9:54 |
9:58 | |
井戸沢出合 | 10:32 |
5m堰堤 | 10:35 |
10:38 | |
海沢園地 | 11:01 |
11:14 | |
三ツ釜の滝 | 11:20 |
11:28 | |
ネジレの滝 | 11:34 |
大滝 | 11:50 |
12:09 | |
海沢園地 | 12:30 |
12:42 | |
もえぎの湯 | 13:50 |
14:26 | |
JR青梅線奥多摩駅 | 14:36 |
15:08 |
8:10に白丸に着く列車で集合。ホリデー快速の1本前だからか上り線との待ち合わせがなく、青梅から30分で白丸駅についた。数人が下車するのに合わせて下車する。下車してすぐ道がわからず単独行の人の後ろをついて小道を下る。すぐ青梅街道に出たので右に曲がり海沢大橋を目指す。
海沢大橋を渡り、城山トンネルの前で間違えて上坂への道を進んでしまう。道が折り返すところで気づき、引き返す。アメリカキャンプ村の隣を通り、林道海沢線に入る。アメリカキャンプ村には車が多く停まっており、キャンプブームに加えてコロナ禍の近場でのレジャーが盛んになっていることをうかがわせた。海沢隧道を抜け、ハイエースみたいな大きな車に追い抜かれる。乗客はみんな白いヘルメットをかぶっておりレジャーとしての沢登りやってるんだなあとわかる。
標高420m付近のこの辺かなというところで下をのぞくと釣り師がテントを張っていた。その先の標高435m付近の「水利へ」という看板があるガードレールの切れ目から入渓する。木の階段がしつらえてあり、後ろ向きに下る。どうやら天地沢出合は過ぎてしまったようだ。
7/24 入渓して最初の淵。ターコイズブルーの水をたたえている。 |
7/24 最初から泳ぎ。 |
入渓準備を済ませ水に入る。水は冷たく感じる。入渓してすぐ左に曲がるところで淵がある。いきなり泳ぐ。右側の岩壁に沿って泳ぎ、1段低いところに這い上がる。沢は1mほどの滝をかけていて私は落ち口で際どいトラバースをしたが、OさんとS君は直上してかわしていた。
7/24 次の淵も泳ぎ。 |
7/24 快適なシャワークライミング。 |
続く淵は滝がなくただ泳ぐだけ。その次の淵は足がつき、2mほどの斜瀑は手がかりも豊富で快適なシャワークライミングが楽しめる。標高450m先で沢が左に屈曲するところは岩が細かい段々になっていて千枚田か山の模型のようだ。その先岩をくぐるところで小さな枝沢が滝をかけて右から落ちてきている。
7/24 千枚田みたいに侵食された岩。 |
7/24 淵を構えた3m滝を右から取り付き登る。 |
3mほどの滝は左にハシゴがかけられており巻くのは容易だ。S君が足がつくかつかないかの淵を右から近づき、ぐいぐい登った。左手に林道を見ながら河原を歩く。入渓から泳がされて体が冷えてきた。日差しが恋しい。盛夏に寒い思いができるなんて贅沢だなあと思いながら沢を楽しむ。
7/24 腰までつかりながら登る。 |
7/24 渦巻く滝は反対側に手を伸ばして登る。 |
1箇所足場が見つからないと震えながらなんとか登った2mほどの滝を過ぎ、少々休む。でもすぐまた泳ぎ。その後は泳ぎはなく、腰くらいまでつかりながら河原歩きを続ける。
7/24 林道海沢線に沿って登る。チョックストーンの右側を登る。 |
7/24 チョックストーンの右側を登るOさん。足場が見つからず手が震えた。 |
7/24 並んで泳ぐ。 |
7/24 腰までつかる。 |
右に立派な直瀑を認めるとそれが井戸沢の天狗の滝であった。1段上がったところで合流していて本流が見えない。左の本流に向かうと5mほどの堰堤は左のロープづたいに巻き、堰堤の天端から沢床に下る。堰堤を過ぎた後は平凡な河原となり林道から見ている人に気づくと海沢園地についた。あずまやがあるのでここで一休み。
7/24 天地沢出合天狗の滝の下を登る。海沢谷は左に続く。 |
7/24 5mほどの石積み堰堤は左から巻く。 |
休んでいると家族連れが過ぎて行ったり、沢登りツアーの人たちが帰ってきたりけっこう騒がしい。入渓からここまで沢の中では誰にも会わなかったのが嘘みたいだ。
昭和52年度施行海沢復旧治山工事コンクリート谷止工の銘板の横を通り、上流へ向かう。林業用モノレールをくぐると三ツ釜の滝が見えてくる。見学する人、隣の階段を見る人でごった返しているが、三ツ釜の滝の上に人がぶら下がっている。どうやら沢登りツアーの人たちがロープで下っているようだ。邪魔かなと思いながら左から巻く。ロープで下っている人たちは上でビレイされながらずるずると下っているようだ。その上では釜に飛び込む人たちがいる。キャアキャアと沢登りらしくない賑わいの中、上流へ向かう。
7/24 コンクリート谷止工の横の海沢園地で休む。 |
7/24 三ツ釜の滝には沢登りツアーの人たちが遊んでいた。 |
沢が左に曲がるところにネジレの滝がある。左手にはフィックスされたロープがある。しかし、スタンスが見当たらず、フィックスロープを引っ張らないとトラバースできない、と話す。後ろから沢登りツアーの人たちが来たので、もともと登らないつもりだったし、さっさと退散する。
7/24 ネジレの滝にはフィックスロープが張ってあった。 |
7/24 大滝の滝壺につかる私。 |
大滝へは左岸を大きく高巻く。下っていくと大滝。大滝にも10人弱のパーティーがいて滝壺に飛び込んで遊んでいる。ほとりで腰を下ろし、ひと休み。飛び込んでいる人たちはバク転しながら飛び込んだりしていてすごいなと話す。パーティーが去った後、私たちも飛び込む。メガネを失わないよう顔に手を当ててジャイアントストライドの練習をすると思ったよりは浅かった。勢いよく飛び込むと足がつくくらいだ。でも寒くなって写真を何枚か撮ったら滝壺から上がった。水の冷たさと衝撃に滝行をやるお坊さんってすげーなと勝手に尊敬する。
登山道づたいに海沢園地に戻り、沢たびを脱ぐ。OさんとS君はサンダルを持参していたのでサンダルに履き替えていた。私は靴に履き替えた。あとはだらだらと海沢林道を下り、もえぎの湯につかって奥多摩駅へ出た。列車は30分待ちで駅前でジュースを買って暇をつぶす。私とOさんは次に来る普通列車青梅行きに、区部へ向かうS君はその次のホリデー快速に乗って帰るため、解散した。
暑い中、びしょ濡れになり寒い思いができたのでよかった。三ツ釜の滝を中心に人が多かったが、遡行の目的だった海沢園地より下流は人がおらず快適な沢登りだった。お手軽だったのでまた暑い日があれば行きたい。
(2021年7月25日記す)
丹沢・水無川モミソ沢懸垂岩←|→神津島・天上山[YAMAP]