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3日目 |
2016年12月29日(木) くもりのち雪 |
6峰登り出し…6峰…5・6コル…5峰…4峰…3・4コル(泊)
前穂北尾根6峰登り出し | 3:36起床 |
6:53 | |
前穂北尾根6峰 | 8:42 |
9:00 | |
前穂北尾根5・6コル | 9:24 |
前穂北尾根5峰 | 11:05 |
前穂北尾根4・5コル | 11:21 |
11:36 | |
前穂北尾根4峰 | 13:50 |
前穂北尾根3・4コル | 14:14 |
20:20就寝 |
6峰まで4ピッチかけて登る。1ピッチ目、中山リード。6峰の岩壁の下に続くゴジラの背のような小尾根を登る。上部は涸沢側を巻く。岩壁下の樹木でピッチを切る。2ピッチ目、Kさんリード。かなり立った岩と雪の壁でところどころ木が生えている。凍った雪にピッケル、バイルを突き立て、木にランニングビレイしながら登る。アイゼンの2本爪で立つ場面もあり、6峰の核心部と思う。3ピッチ目、中山リード。雪稜を登りピナクルを右から巻く。4ピッチ目、Kさんリード。雪と岩の丸いピークを登って6峰頂上。
12/29 6峰2ピッチ目を登るKさん。 |
12/29 6峰にてデポを探す。 |
6峰についてデポを探す。6峰の一番高いところに置いたはずだが、雪に埋もれて見えない。Kさんとこの辺かな、という場所を掘って探す。見えていた岩の近辺を掘っていたKさんがデポのデイパックを見つけた。中からガス缶230g2つ、アルファ米2袋、ココア、ミルクティーを回収する。デポ回収を前提とした燃料・食料計画だったため見つけられてよかった。
12/29 6峰から見る5峰、4峰、本峰。 |
12/29 5・6コルへ下る。 |
5・6コルへ下る。ほとんど雪に覆われているため、下るのは容易だ。5峰基部に着いてザイルを伸ばす。露岩の下まで3ピッチ登ってから私がトップで奥又白谷側の雪壁を登る。登りきってからKさんがコンテで先を行く。ゆるやかな登りだが、トップとの距離に合わせてザイルを束ねたり伸ばしたりしていると煩わしい。距離が離れ、涸沢側からの風にザイルがあおられてハイマツに引っかかってしまった。ザイルを引いたり緩めたりするが外れない。5峰先のピナクル前で待っていたKさんがハーネスのロープを解いて私が回収した。
12/29 5峰へ登る。 |
12/29 5峰へ奥又白谷側の雪壁を登る。 |
ピナクル手前で私がトップに出る。涸沢側を巻く。4・5のコルへは11月偵察では涸沢側を巻く必要があったが、雪が積もって下りやすくなっていた。4・5コルの岩陰でしばらく休む。
12/29 5峰から見る4峰。 |
12/29 4・5コルへ下る。 |
4峰へは露岩にぶつかるまで2ピッチ半、稜線を登る。K、中山の順に登り、3ピッチ目、Kさんが露岩から左へトラバースする。4ピッチ目、中山が右上する雪のガリーを登る。稜線に戻ったところでピッチを切る。Kさんが追いかけて登って来たところで後続パーティーに追いつかれるので先へ進んでもらう。聞くと横浜蝸牛山岳会だそうだ。ロープを出さずに3人フリーで登って来ていた。パノラマコースと慶應尾根の横断点に1泊し、今日がまだ2日目というのでトレースありとはいえ速い。
12/29 4峰の雪壁を登る。 |
12/29 4峰から3・4コルへ下る。 |
さらに稜線を2ピッチ登ると4峰山頂。先行パーティーは冬道の稜線と夏道の奥又白谷側のルンゼに分かれて下っていた。私たちは後者を通る。3・4コルに登り返して時刻は14時過ぎ。ここで幕営することにした。
北西風が卓越すると想定し、奥又白谷側の3峰の岩陰にテントを張る。雪を掘っていると岩との間にシュルンドがあって適宜踏み固めながら掘った。
今日も疲れてしまい、私は米は食べずに鍋だけ食べた。外は雪が降り続けテントを少し開けると雪が入ってくる。ときどき入り口を開けて換気しながら過ごす。ラジオによると明け方まで雪が降るそうなので朝4時まで寝ることにする。つま先が寒いと眠れないので靴下にホッカイロを貼って寝た。