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2016年秋 - 奥多摩・つづら岩


2016年9月10日(土)
場所
東京都西多摩郡檜原村/奥多摩
コース
立川=(車)=千足集落…つづら岩(往復)
参加者
リーダー K、中山、H
参考文献

はじめに

 Kさんの提案で9月の3連休に北岳バットレス第四尾根に行くことになった。3連休のバットレスは混雑するので素早く行動することが重要である。事前に練習するため、つづら岩を登ることにした。

 つづら岩は大岳山馬頭刈尾根にある岩場である。北秋川千足沢沿いの登山道を登ったところにある。東京から近いこともあり、人気の岩場である。私も今までに2回訪れている。

日帰り

2016年9月10日(土) 晴れ

立川=(車)=千足集落…つづら岩(往復)

コースタイム
千足7:16
7:26
綾滝8:08
8:18
つづら岩
トレーニング
8:53
17:33
千足18:20

 立川駅6:10集合。Kさんの車で檜原村へ向かう。私は眠くてほとんど寝ていた。

 千足のトイレの横に車を停めてつづら岩へ向かう。10分ほど登ったところでクライミングシューズを忘れたKさんがやっぱり家に帰って取ってくると下っていった。綾滝で水を汲み、急登をいく。

 朝が早かったのでつづら岩にはまだ誰もいない。Hさんと登攀道具を装備しながらどこを登ろうか考える。私も久しぶりなのでトップを登れる自信が全然ない。一番簡単そうなところを登ろうと思い、「3 一般ルート IV」を私がトップで途中まで登る。中央ハングへの登りが登れず、また2ルートの上も登れず、2ルート途中のテラスで登攀をやめる。全然岩に慣れていないなと感じる。ザイルを束ねていたらKさんがやってきた。何本登った?と声をかけられるが1本も登れていない。

 そのあと以下の5ルートを登った。番号は「クライミング・ガイドブックス 新版関東の岩場」による。

3 一般ルート 50m IV

 1ピッチ目、Kさんリード。はじめにルート6 6m IV+を経由して行く。難しくてハーケンをつかんでしまう。3 一般ルートに合流してからカンテ、フェースを登る。セカンドでも怖い。中央ハングにトラバースして出るときにホールドがなく、シュリンゲをつかむ。

3 一般ルート
9/10 3 一般ルート1ピッチ目を登るKさん。
3 一般ルート
9/10 3 一般ルート2ピッチ目を登るHさん。

 2ピッチ目、中山リード。ホールドが細かい。なかなか登れず焦るし、時間をかけるとホールドが滑るような気がしてますます焦る。最後に稜線がVカットになったようなところに登る。これも苦戦してハーケンをガバにして体を持ち上げた。短いピッチだったが、疲れた。下ってくると12時であった。私たちの他に2パーティーくらいが壁に取り付いている。

12ルート 50m IV

 1ピッチ目、Kさんリード。狭い階段状のクラックを登る。途中から階段の外に一瞬スタンスを探さないと登れない。途中、ぐらぐらする岩を掴みながら登る。その上はそこまで緊張する箇所はない。木の生えたテラスでピッチを切る。隣のオケラルートを登っていたパーティーが下ってきた。曰く、出口にハチの巣があって登れないとか。

12ルート
9/10 3 12 50m IVの登り始めは狭い階段状になっている。
12ルート
9/10 12 50m IV終了点から見下ろす。

 2ピッチ目、中山リード。フレーク状の岩を外に出て登る。一般ルートに比べるとホールドは掴みやすかったと思う。稜線の左端に出て登攀終了。

2ルート 20m IV-

 中山リード。中山トップ行ってみろよ、とKさんに言われて登る。さっき登ろうとして登れなかったんだけどな、と思いながら取り付く。足全体が乗るようなスタンスを探していて、Kさんからつま先で立て、と言われ意識する。下部のかぶり気味の壁をどうにかして越える。上部はホールドが細かく難しい。やや左寄りに出て登るが、ハーケンが少なく落ちたらどうしようという焦りが募る。厳しいバランスでランニングビレイを取り、右へトラバースして終了とする。これも緊張の連続で疲れた。

2ルート
9/10 2ルート 20m IV-下部を登る私。
2ルート
9/10 2ルート上部に取り掛かる私。

8ルート取り付き点から10ルート、中央バンド、12ルート

 8ルート取り付き点から10ルート、中央バンド、12ルートを部分的につないで登る。

 1ピッチ目、Kさんリード。8ルートはギボウシの咲く段を登る。その先ハングを登るが、それを左に避ける。草の生えた狭いテラスをトラバースし10ルートに合流する。右に斜上し、中央テラスを左にトラバースする。ザイルが上がらなくなるので12ルートと同じ箇所でピッチを切る。

8ルート取付点
9/10 8ルート取付点にはギボウシが咲いていた。右側のハングを左に避ける。
10ルート
9/10 10ルートのスラブを登るHさん。
中央バンド
9/10 中央バンドのトラバース。
12ルート
9/10 12ルートの登り。

 2ピッチ目、Kさんリード。すぐ下の段に12ルートを登ってくるパーティーがおり、混雑する。Kさんは13ルートを登りたいようだったが、時間がかかりそうなので先ほど登った12ルートを登った。上でザイルを束ねると16時であった。

12ルートから13ルート

 Kさんは13ルートに執心だったようでKさんと私の2人で登る。もう16時だし、そろそろ帰ると思っていた私はげんなりしながら登ることにする。

 1ピッチ目、Kさんリード。さすがにKさんも疲れたのか、苦戦しながら登る。私も今日2回目のルートだが、腕の疲れを感じた。

 13ルートに登る。先ほどのパーティーのトップのおじさんが「A0で登るんだぞ」と言っていたが、壁が立っていてとてもフリーでは登れそうにない。Kさんからフィフィを貸与されるが、登攀で使ったことがないので使い方がわからない。クラックにハーケンがベタ打ちされた箇所があり、ハーケンにカラビナをぶら下げてフィフィをかけて休みながら登ると教えられる。しかし、休めても登れない。Sは何も言わずに登ってきたぞと言われても、どう登るかわからない。他のハーケンにシュリンゲをかけたりしながらギリギリのバランスで立ち、フィフィを掛け替える。A0ではあぶみの方が使い方が分かっているので登りやすいなと感じた。ここでひどく時間をかけた。

12ルート
9/10 下部は12ルートを登る。
13ルート
9/10 フィフィの使い方に苦戦した13ルート。

 2ピッチ目、中山リード。Kさんからさっきのところよりは平らに見えるだろ、と言われるが、壁は壁だ。すっかり疲れ切って稜線に出る。

 来た道をもどり、車に乗って帰京。晴れの日だからか睦橋通りが非常に混んでいた。

おわりに

 10時間くらいの行動時間の山行を終えたような疲れを感じた。落っこちそう、ホールドが見つからない、つま先で立てないと恐怖の連続であった。久しぶりのつづら岩だったが、前回よりも下手になっている気がする。北岳の練習で来たつづら岩だが、岩登りは向かないとつくづく思い知らされた。

(2016年9月11日記す)


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