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2016年冬 - 上越・白毛門


2016年1月9日(土)〜1月10日(日)
場所
群馬県利根郡みなかみ町/上越
ルート
1月9日
土合駅…松ノ木沢の頭(泊)
1月10日
松ノ木沢の頭…白毛門…松ノ木沢の頭…土合駅
参加者
リーダー H、中山、Y
参考文献
「山と高原地図16 谷川岳 苗場山・武尊山」(昭文社,2008)

はじめに

 今年初めの登山は白毛門に酒飲み山行になった。

 年末山行の疲れや道具の整理もあるだろうし、1月の成人の日の3連休は山には行かないだろうな、と思っていたが、体は元気なのでHさんのお誘いに乗って山に行くことにした。3連休だったが、月曜日は仕事の都合があって1泊2日とした。

 白毛門には5回登っているが、いずれも白毛門に登ることを主目的としたものではなく、ナルミズ沢や湯檜曽川本谷などの沢登りの帰りが多い。土合から登ったのは巻機山までの縦走を目的とした1回のみである。なので私は白毛門というと下山する山、という印象が強い。でも湯檜曽川を挟んで谷川岳を眺めるにはいい山だし、往復であれば気楽だしという気持ちで参加した。

1日目

2016年1月9日(土) 曇りのち晴れ

土合駅…松ノ木沢の頭(泊)

コースタイム
土合駅10:05
10:50
標高900m付近11:32
11:51
標高1175m付近12:37
12:56
標高1455m付近13:51
14:28
松ノ木沢の頭14:44
23:00就寝

 Yさんの車で土合へ向かう。私は東福生で、Hさんは湯檜曽駅でピックアップする。いったん、東黒沢の駐車場に行ってみるものの、雪が20cmくらい積もっていて準備する間に雪が靴下などについてしまう恐れがあるため、土合駅へ戻る。駅で出発準備していると、水上から列車が到着したみたいで20人くらいの団体さんが待合室で説明をしていた。土合も賑やかになったものだ。

土合駅
1/9 土合駅から白毛門へ向かう。天気はくもり。
東黒沢
1/9 東黒沢を渡る。

 東黒沢の駐車場に移動すると、また別の十数人の団体が雪を集めて平らにならしていた。何をやっているのだろうと、不思議に思う。東黒沢の橋を渡り、白毛門の登りに取り付く。天気はくもりで雪がぱらつく。積雪は10cmから20cmほど。1月だが急登ということもあり寒くない。トレースもあるので気楽に登る。今回は赤石岳の経験をもとにストックを持ってきたが、雪に刺さってちょうどいい。標高900m付近で休む。

白毛門
1/9 尾根を登る。
白毛門沢
1/9 白毛門沢の大滝が凍らずに流れているのが標高1175m付近から見えた。

 続けて急登を終えた標高1175m付近で休む。平らになっていて樹林帯で風も強くなさそうなので幕営に適している。でもまだ2時間しか歩いていないし、白毛門までも遠いので先に進むことにする。ここからは白毛門沢の大滝が水を落としているのが目で見えた。あんまり凍っている様子がないところを見ると暖冬なのだろうか。

標高1175m付近
1/9 標高1175m付近の平たいところで休む。
標高1455m付近
1/9 急坂を登る。

 標高1175m付近からも急登が続く。なかなか幕営に適した平地がない。1時間歩いた標高1455m付近で休む。天気が段々と晴れてきて展望も開けてくる。谷川岳ロープウェイから天神平、上州武尊山、赤城山が見えた。しかし谷川岳は雲を被って見えなかった。Hさんが遅れ気味で心臓のせいかなかなか歩けないと言っていた。単独行が2人下ってくるのを見た。

白毛門
1/9 樹林帯を抜けた。遠くに赤城山が見える。
松ノ木沢の頭
1/9 松ノ木沢の頭に幕営する。
至仏山
1/9 テント場から見る至仏山から笠ヶ岳に至る山稜。
上州武尊山
1/9 テント場から見る上州武尊山。

 標高1455m付近から少し登った松ノ木沢の頭で、稜線から東側に一段下がった幕営適地を見つける。樹林帯を抜けたところなので風が不安だが、今のところ風は吹いておらず、西風は稜線で遮られそうだ。ここに幕営する。雪面を均してテントを幕営する。3人組が白毛門から下ってきてテントの横を過ぎていった。そのうち白毛門にかかってていた雲が取れて山頂が見えた。白毛門まで1時間くらいで行けそうな位置であった。

 夜は酒と焼酎を飲んだ。遠くのスキー場の明かりを見てどこのスキー場か探したり、満天の星を眺めて過ごした。

2日目

2016年1月10日(日) 晴れ

松ノ木沢の頭…白毛門…松ノ木沢の頭…土合駅

コースタイム
松ノ木沢の頭6:35起床
8:37
白毛門9:29
9:48
松ノ木沢の頭10:16
10:45
標高955m付近11:30
11:43
土合駅12:16
12:40

 昨日はだいぶ遅くまで飲んでいたので明るくなった6:35に起床した。朝食のラーメンを作っていたら土合から単独行が登ってきた。朝早いなと思いながら、我々は遅いなと思った。

 出発したのは8:37と仕事の始業と大して変わらない時刻であった。単独行さんのトレースをたどる。天気予報では60%の確率で雪であったが、山頂まで青空が広がっていた。慰霊碑のレリーフをすぎ、ちょっとした鞍部付近ではウサギの足跡を見た。急登を行くと湯檜曽川から登ってくる尾根と合流し、登りは緩やかになる。1箇所の鎖場を過ぎ、白毛門山頂に着いた。

白毛門
1/10 松ノ木沢の頭のテント場から白毛門へ向かう。
白毛門
1/10 今日一番の急登。

 白毛門山頂は看板1つでそっけない。それも笠ヶ岳・朝日岳、土合、と行き先が書いてあるだけで白毛門とは書いていなかった。雪を掘っくり返したら下の方に書いてあるのかもしれない。積雪は1mくらいであった。上州武尊山や至仏山が見えたが、相変わらず湯檜曽川対岸の谷川岳は見えなかった。一瞬、一ノ倉岳、茂倉岳が見えたが、谷川岳は下山するまで厚い雲が取れることはなかった。笠ヶ岳方面に目を向けると白毛門のすぐ下にテントが張ってあって、笠ヶ岳の先に2人の人影が見えた。朝日岳を往復して来たのだろうか。トレースは少ないだろうに健脚だ。

白毛門
1/10 湯檜曽川から登る尾根を合わせると谷川岳を背負って登る。
白毛門
1/10 そっけない白毛門山頂の看板。
笠ヶ岳と私
1/10 笠ヶ岳と私。
鎖場
1/10 鎖場を下る。

 来た道を折り返す。単独行が続々と登ってくる。白毛門がこんなに人気でしかも単独行が多いとは知らなかった。確かにアプローチはよく、谷川岳がよく見えて手ごろである。一定程度人が入っているのが分かっていればトレースがあって日帰りできるので人気はうなづける。松ノ木沢の頭でテントをたたんでいても1人過ぎていった。

白毛門
1/10 白毛門からの下り道。右奥に天神平のスキー場が見える。
木の根
1/10 木の根が張り出したところは下りにくい。

 下りも天気がよく、暑かった。途中からカッパも脱ぎ、Tシャツ一枚で歩いていた。ピッケルを持っていたが、雪面ではシャフトが短く使わず、木の根っこが出たところも両手を使うので使わなかった。日射で雪が解けて泥んこになっているところもあり、雪山らしくなかった。東黒沢のハナゲの滝もザブザブと流れているが見えた。

東黒沢ハナゲの滝
1/10 東黒沢ハナゲの滝はザブザブ流れていた。
土合駅
1/10 土合駅は乗降客でそこそこ混んでいた。

 途中で1回休み、土合駅に出た。土合駅は混んでいてしばらくするといなくなった。みんな水上行きの列車に乗ったらしい。車で来た観光客じゃなかったのかと驚く。また、土合駅であれだけの乗降客がいるのも驚きだ。帰りは上牧温泉に寄り、上越線上牧駅に向かうHさんと別れて解散した。

おわりに

 年末の山行に続いて天気に恵まれた山行であった。歩行時間は短かったが、年初めの足慣らしにはちょうどよかった。

(2016年1月10日記す)


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