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2014年冬 - 三宅島・カニガ沢下部
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- 時
- 2014年2月1日(土)
- 場所
- 東京都三宅島三宅村坪田
- ルート
- 三七山園地…カニガ沢堰堤…カニガ沢…環状林道三七橋…地獄谷円形セルダム…セルダム作業道…三七山園地
- 参加者
- 中山、K先生、M氏
- 参考文献
- 特になし
はじめに
カニガ沢は坪田の三七山の南面を流れる沢。文献によっては三七沢と表現されることもある。北隣が地獄谷、南隣が仏沢である。三七沢は雄山西面にあるため、火山ガスによりヤブが少ないのが分かっていたのでここを選んだ。下り道としては航空写真で確認できるカニガ沢から地獄谷セルダムへ至る作業道を使い、三七山園地に戻ることにした。
島在住で山に興味のありそうな人に声をかけて3人で登ることにした。
三七山園地…カニガ沢堰堤…カニガ沢…三七橋…地獄谷円形セルダム…セルダム作業道…三七山園地
コースタイム
カニガ沢堰堤 | 9:20 |
三七橋 | 10:27 |
10:35 |
地獄谷円形セルダム | 11:12 |
三七山園地 | 11:50 |
三七山で都道の路面補修工事を行なっていたため、集合が少し遅れる。3人集まってカニガ沢右岸の作業道から堰堤に入る。
2/1 カニガ沢堰堤の堆砂敷。だいぶたまっている。 |
2/1 堆砂敷が終わると苔むしたいい雰囲気。 |
2/1 一枚岩のナメを登っていくと洞穴のようなものにあたる。 |
2/1 洞穴は倒木が積み重なってできていた。岩はしっかりしており流心を登れる。 |
2/1 一枚岩のナメを歩く。 |
2/1 表面が磨かれたナメ。三宅島にこれほどのナメを形成する水量はないので不思議に思っていたが、K先生曰く、泥流が一枚岩を磨き上げているとか。摩擦を考えれば水より泥流の方が削れるのは納得。 |
2/1 沢の真ん中に枯れ木から芽が出ていた。アカギみたいな木だ。 |
2/1 ゴツゴツした岩の河床。 |
2/1 溶岩流の断面が観察できるところ。厚さ1m弱の溶岩が断面の上部に見られる。 |
2/1 溶岩樹形を見つけた。 |
2/1 平成18年度三七沢火山治山激甚災害対策特別緊急工事No.1谷止工を右左適当に分かれて登る。 |
2/1 平成18年度三七沢火山治山激甚災害対策特別緊急工事No.2谷止工の先に環状林道三七橋が見える。 |
2/1 三七橋から見える崖を下から見上げる。 |
2/1 環状林道を地獄谷へ向かう。カニガ沢・地獄谷中間稜に謎の池があった。 |
謎の池の用途を考えてみたが何だか分からない。最寄りの住居はマリンベースであり、生活用水にしては遠すぎる。農業用水に使うには容量が少なすぎる。そもそも水溜めにしては遮水シートがないし下流に流すパイプもない。自然地形にしても火口ほどの深さがなく、アスファルト舗装がつながる理由がない。穴掘ってゴミ捨てて焼いていたにしてもゴミが残っていない。
昭和59年発行の火山基本図で調べてみたら火口様凹地だそうだ。環状林道はさんで海側にも火口様凹地があったみたいだがいまはススキの原で判然としない。
2/1 地獄谷を環状林道から俯瞰する。セルダムの右岸に作業道が見える。 |
2/1 地獄谷の環状林道直下の滝。各自思い思いの場所を下る。 |
2/1 セルダムの右岸に立つ。作業道が急な角度で上がっている。 |
2/1 セルダムの作業道はススキやヤシャブシが茂り、歩きにくくなっていた。 |
2/1 作業道がだんだん不明瞭になってくる。ひょうたん山と三七山が俯瞰できる。 |
2/1 作業道から外れた後、架線を見つけた。結局、都道の赤場暁よりに出てしまった。 |
おわりに
カニガ沢は河床の半分くらいがナメ床で歩きやすかった。砂防ダムのすぐ上にある洞穴も他の沢になく印象的である。初めて登った沢だが、難しいところもなくきれいにまとまった沢であった。
帰りに考えていたセルダムの作業道は途中で外れてしまった。ルートファインディングが困難であったことは認めるが、半分程度しかたどれなかったのはくやしい。
(2014年2月2日記す)
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