山ノ中ニ有リ>山行記録一覧>2012年山行一覧>三宅島・夕景浜〜伊ヶ谷港
2週間ほど前に阿古から伊豆岬まで漁船に乗せてもらう機会があった。その際、海岸線を注視していたのだが、何とか歩けそうと判断し、歩いてみたいと思った。知床半島でも相泊から岬まで歩く人がいるくらいだし、それに比べれば区間も短いので何とかなるだろうと考えていた。今回、一緒に歩いてくれる人がおり、歩くことにした。
日帰り |
2012年7月15日(日) 曇り |
夕景浜…源泉跡…六双根…伊ケ谷港
夕景浜北 | 8:05 |
源泉跡 | 8:42 |
8:52 | |
天狗の鼻(仮称) | 9:37 |
9:56 | |
伊ケ谷港 | 10:27 |
夕景浜北の墓地に車を置き、車道終点から伸びるトラバース道を歩く。少々ヤブに覆われた道を行くと、道が切れて断崖になっており、源泉からの導水管が渡っている。いったん下へ下りて反対側の崖に置かれたハシゴにとりかかる。ガタガタして少々怖い。
7/15 夕景浜北の墓地に車を置いて車道終点から歩く。 |
7/15 ヤブの中に踏み跡がある。 |
7/15 温泉の導水管が残っていた。いったん下りてハシゴを昇る。 |
7/15 ハシゴで反対側に登る。 |
その先は右手に緑で覆われた沢が下っていた。水は流れていない。行く先には大鼻があり、手前は大きなプールになっている。プールの横にはトラスで組まれた導水管が壊れて横たわっていた。その右を通ると一見道がなくなる。ここは右手の草付きに踏み跡があった。踏み跡はコンクリートの擁壁の上を通っていたが、以前は源泉の管理のために人が行き来していたのだろうか。草付きからは思ったより簡単に磯に下れた。
7/15 大鼻の手前で緑の谷が下りてきていた。 |
7/15 大鼻の手前はプールになっている。 |
7/15 大鼻のプールの横にはトラスで防護された導水管が横たわっていた。 |
7/15 導水管の横を登る。 |
7/15 導水管の横を登ったあと、草付きを高巻く。コンクリート擁壁の上を歩いた。 |
7/15 大鼻から夕景浜を振り返る。 |
そこからガレた磯を歩く。やがてコンクリート造りの小屋が一つ見えてきた。源泉があったのかパイプが伸びているが、土砂崩れでほとんど埋まっていた。
7/15 大鼻の先は磯が続く。 |
7/15 1軒だけのコンクリート小屋。埋まっていた。 |
小屋から見える岬を回ると、またコンクリート造りの小屋が2軒出てきた。こちらも回ってみたが、土砂に埋まってドアは開かない状況であった。区切りがいいのでここで一休み。上を見ると電線がぶら下がっており、山側から電気を引いていたようだ。
7/15 2軒並んだコンクリート小屋。これも埋まっていた。 |
7/15 コンクリート小屋の上には電線がぶら下がっていた。 |
源泉の小屋からは大きな岩がゴロゴロした磯を歩く。場所によっては岩と岩の間を横になってくぐり抜けたり、足を伸ばして下の岩に下りたりする。とはいえシュリンゲを使うほどではない。六双根はどこだかはっきりしない。
7/15 赤い地層。 |
7/15 伊ヶ谷港が見えた。 |
伊ヶ谷港が見える頃、赤茶色の地層を右手に見ながら歩く。やがてクリーンセンターからの排水管の下に出る。滝のような配管だが、水は出ていなかった。何を排水するためなのだろう。
7/15 クリーンセンターの排水管。 |
7/15 天狗の鼻のような岩。 |
その先でとりわけ切り立った岩にぶつかる。赤と黒の岩でチンネのように垂直に立っている。赤くて長いのでとりあえず天狗の鼻と呼ぶことにする。船から見たときはここが核心部の一つと踏んでいたのだが、下から容易に回ることができた。マイルストーンの一つなのでここでも一休み。
私が天狗の鼻と呼んだこの岩はウノクソというらしい。(下記引用参照、2013年12月15日追記)
墓場下より磯づたいに20分ぐらい歩く。ゴロタ石なので少し歩きにくいが、釣り場は地名が示す通り鵜の糞で白くなったところなので、すぐわかる。ここから六双根方面へは、干潮時でも水に入らなければ行けない。
(「Fishing hand book 続・伊豆七島の釣り場」P.38, 1978)
7/15 天狗の鼻(仮称)を下から見上げる。 |
7/15 空栗沢河口は涸れ棚になっている。 |
空栗沢の河口は岩棚になっていた。さほど難しくない磯を歩き、赤黒い斜面を下ると波打ち際を通って伊ヶ谷港南の浜辺に出た。あとは港まで浜を歩き、都道を登って車を回収した。
7/15 赤岩を巻くと伊ヶ谷の浜辺。 |
7/15 伊ヶ谷港について歩いた区間を背景に私。 |
三宅島は中心にある雄山が登れない現状であり、歩く場所は登山者がそれなりの目的を持たないと見つけられない。今回は磯歩きというテーマで夕景浜〜伊ヶ谷港を歩くことができたが、途中濡れることもなく、無事辿りつけてよかった。参考となる記録もないので探検の要素が強く、精神的には疲れた。