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2011年秋 - 八ヶ岳・赤岳


2011年10月22日(土)〜10月23日(日)
場所
長野県茅野市
ルート
10月22日
立川=美濃戸口…行者小屋(泊)
10月23日
行者小屋…文三郎道…赤岳…地蔵尾根…行者小屋…美濃戸口…立川(解散)
参加者
H、K、I、S、中山
参考文献

はじめに

 赤岳は標高2899mの八ヶ岳の最高峰である。

 一般コースの山であるし、私も登るのは今回が4回目である。

 いろいろと紆余曲折があり、木曽御嶽山や甲斐駒黒戸尾根も検討したが、低気圧が近づいていることもあり、八ヶ岳赤岳になった。

1日目

2011年10月22日(土) くもり

立川=美濃戸口…行者小屋(泊)

コースタイム
美濃戸口12:05
12:25
美濃戸山荘13:13
13:26
南沢1975m付近14:15
14:31
行者小屋15:45
21:10就寝

 いろいろあって9:30に立川集合。中央道ではパラパラと雨が降っていたが、西に行くにつれて雨は弱くなっていった。

 12:05に登山口の美濃戸口に到着。美濃戸口の天気はくもりで気温は高く暖かかった。

カラマツ
10/22 美濃戸口からカラマツやシラカバの混生林を歩く。
美濃戸山荘
10/22 美濃戸山荘で休む。

 美濃戸山荘へ向かう。黄色く色づいたカラマツ林の道を歩く。ところどころ赤いカエデも見えて紅葉真っ盛りであった。私たちの入山は遅かったが、それでも学生が10人ほど歩いていた。

治山工事看板
10/22 治山工事看板。
治山工事
10/22 治山工事のため付け替えられた道はドロドロで滑りやすい。

 美濃戸山荘について一休み。南沢沿いの道を歩いて行くと治山工事を行なっていた。堰堤を造るようで、登山道は高巻くルートに付け替えられていた。このルートが木の根っこが出ていたり、ドロドロだったりしてすべりやすい。高巻きを終えると、今度は完成済みの堰堤が現れた。前に来たときはこんなものはなかったと思う。ここも大きく高巻く。小広いところで一休み。

治山工事
10/22 登山道から治山工事を鳥瞰。たぶん南沢に堰堤を造っている。
堰堤
10/22 治山工事の先で見かけた新しそうな堰堤。

 ひと休みしていると10人ほどの大学生が通り過ぎた。あとで追い抜くときに聞くと東京都市大学ということだった。急な沢沿いの道を何度か飛び石で渡りながら登ると緩やかになってくる。涸れた沢と左岸の林を交互に歩く。森は緑が深く、苔が一面に生えていた。

休憩
10/22 落ち葉の広がるところで一休み。
苔
10/22 苔の道を行く。

 やがて行者小屋に到着。すでに5張のテントが張ってあった。中岳寄りのテント場に幕を張る。低気圧の動向が分からないので、私は天気図をとった。本日正午時点で対馬に発達中の低気圧があり、北東へ時速20kmということだったので、明日は雨だろうと予報する。学生組は大きなダンロップのV8を使用していた。

南沢
10/22 南沢の涸れ沢を歩く。
行者小屋
10/22 行者小屋に到着。

 水は小屋の前のパイプからドバドバと出ていた。トイレは夏季の屋外トイレは閉鎖され、小屋の中のトイレがあいていた。

 夜は炊き込みご飯とシチュー、酒も大いに飲み、21時過ぎに寝た。20時頃からパラパラ雨が降ったが、寝る頃にはやんでいた。気温は高く、途中でシュラフから出て、シュラフを掛け布団にして寝た。

2日目

2011年10月23日(日) くもり

行者小屋…文三郎道…赤岳…地蔵尾根…行者小屋…美濃戸口…立川(解散)

コースタイム
行者小屋4:10起床
6:03
文三郎尾根分岐6:56
赤岳7:26
赤岳頂上小屋7:30
7:42
赤岳天望荘8:05
地蔵尾根分岐8:12
行者小屋8:50
9:08
美濃戸山荘10:35
10:48
美濃戸口11:30
11:42

 4:10に起床。雨は降っておらず、くもり。結局シュラフに入らずに朝になってしまった。

 朝はもちラーメンを食べる。量が多くて、出発前に少し戻してしまった。

幕場
10/23 朝の行者小屋テント場。
文三郎道
10/23 文三郎道の階段を登る。

 文三郎道から赤岳を目指す。他のパーティーはみんな地蔵尾根を登るようだ。阿弥陀岳への道を分け、文三郎尾根に取り付くと急な階段が続く。やがて森林限界を越えると南風が冷たい。途中でカッパを着る。まわりはガスで視界はほとんどないが、赤岳主稜のあたりから人の声が聞こえてきた。雪が付いていないのに主稜を登っているのだろうか。

文三郎道
10/23 文三郎道の階段を登る。
文三郎道
10/23 文三郎道の階段にはマムートのエンブレムが打ち付けられていた。

 文三郎尾根分岐に近づくと階段にマムートのマンモスのエンブレムが打ち付けられていた。マムートがスポンサーになって登山道の整備を行ったのだろうか。中岳からの道を合わせると稜線となり、風が強くなる。軍手をしているが、手が冷たくなる。キレットへの道を分けると急な岩場の登り。ガスがいよいよ濃くなりメガネがくもって見えない。ガスの中で道を誤らないようにチェーンに沿って登る。やがて赤岳山頂に着いた。

文三郎尾根分岐
10/23 文三郎尾根分岐。
赤岳
10/23 赤岳までもう少し。

 赤岳山頂は西風が強く当たる。記念写真を撮った後、赤岳頂上小屋へ下る。頂上小屋の前は風がやんでいたのでそこで休む。小屋の温度計を見ると摂氏5度であった。確かに風がなければ寒くない。休んでいると地蔵尾根から都市大らしきパーティーがやってきた。大人数で整理体操をしていた。

赤岳頂上
10/23 赤岳頂上にて私。
赤岳頂上小屋
10/23 赤岳頂上小屋で風を避けて一休み。

 赤岳から下る。赤茶けた岩場を下る。無雪期に歩くのは初めてだが、スタンスが細かく歩きにくい。雪が付いていたほうが歩きやすく感じた。歩きにくい道だが、登ってくる人は多い。文三郎道より地蔵尾根のほうがやさしいのだろうか。大きなザックを背負うパーティーとすれ違い、言葉をかわすと明治のウォーキング部で県界尾根を下るとのことだった。

赤岳
10/23 赤岳から地蔵尾根分岐へ下る。岩場で下りにくい。
地蔵尾根分岐
10/23 地蔵尾根分岐。地蔵様がいらっしゃる。

 赤岳天望荘を過ぎて地蔵尾根を下る。これも鎖やハシゴの多い急な道であった。ときどきガスが切れて横岳のシルエットが見えた。

地蔵尾根
10/23 地蔵尾根も文三郎道同様険しい。
南沢
10/23 美濃戸山荘へ下る途中、日差しがさした。

 行者小屋に下り着き、テントを回収し、美濃戸口へ下る。天気はくもりのままで、ときおり日差しも差し込んでいた。結局私の予報はハズレであった。

 帰りはもみの湯に入り、立川には15時頃に到着して解散した。

おわりに

 予報では雨であったが、結局行動中に降られることもなく、赤岳に登頂できた。

 2週間前に登った穂高ではチラホラと雪が溜まっていたが、八ヶ岳では雪は見られなかった。北アルプスに比べれば雪の少ないところだし、金曜からの暖かい雨が雪を溶かしてしまったのかもしれない。


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