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2011年夏 - 富士山


2011年7月22日(金)〜23日(土)
場所
山梨県富士吉田市
ルート
7月22日
新宿=富士スバルライン五合目…七合目トモエ館(泊)
7月23日
七合目トモエ館…吉田口頂上…富士スバルライン五合目=ふじやま温泉=新宿
参加者
中山ほかリーダー9名及び一般参加者46名
参考

はじめに

 毎年恒例の富士登山大会に登ってきた。行程も例年通り1日目に富士スバルライン五合目から吉田口七合目まで、2日目に頂上登って富士スバルライン五合目に下山であった。

 去年と異なるのは、班の編成。昨年は日程を急きょ変更したため一般参加者32名だったが、今年は日程を例年通り金・土としたところ、応募者が多く、最終的に60名ほどになった。バスを富士急トラベルにお願いしてワンサイズ大きいものに替えてもらい、リーダーは補助席で対応し、最終的に一般参加者46名とリーダー10名となった。

 天気は終始晴れで日差しが強いことをのぞけば良好であった。

 昨年は高山病にかからなかったが、今回は前日の飲み会の酒と山小屋での酒があとを引いたのか、頭痛とふらつきが続いた。ただ吐き気はなく、山頂での豚汁などは食べることができた。

 私の率いた2班には不調を訴える人はおらず、すべての参加者が頂上に登ることができた。

 今回富士登山講習会の幹事を務めたのは2回目で、全員登頂を達成したものの課題も残った。

1日目

2011年7月22日(金) 晴れ

新宿=富士スバルライン五合目…七合目トモエ館(泊)

コースタイム
富士スバルライン五合目
雲上閣
11:20
12:28
六合目13:15
13:30
六合目-七合目間
2625m
14:23
14:35
七合目トモエ館15:00
19:15就寝

 8:00新宿集合。定刻通り8:30に新宿を出発。途中、富士ビジターセンターでトイレ休憩。水を汲む。いつもなら談合坂SAでもトイレ休憩を入れるのだが、間隔が短いかと思って富士ビジターセンターでしか休憩しなかった。

 富士スバルラインを登っていき、1時間ほどで五合目。去年は非常に駐車場がひどく混んでおり、なかなか五合目に入れなかったが、今年はさほど止まらなかった。去年は自家用車も観光バスも止めて、路線バスだけを通していたが、今年は自家用車を止めるものの観光バスは通してくれた。去年は日曜、今年は金曜だからか、それとも福島第一原発の影響で観光客が少ないのか。

 富士スバルライン五合目に到着し、少々早めの昼食をとり、12:30に出発。五合目雲上閣の前に集合としたが、店の人から玄関はじゃまだから広場中央の石畳に行ってくれと言われたそうだ。でも天気がよくて広場の石畳は日差しが強い。

富士スバルライン五合目
7/22 五合目を出ると、登山競走の人達が続々ゴールしていた。
七合目
7/22 七合目花小屋下の岩場。

 今年は例年より1週早めたつもりだったが、例年同様、富士登山競走と重なった。六合目までの道でたくさんのランナーとすれ違う。六合目からジグザグの登り。幼稚園くらいのちびっ子が200人か300人くらい下ってきていた。どこまで登ってきたのだろう。六合目から七合目の間で1回休みをとり、七合目トモエ館へ。天気がよく、花小屋とトモエ館の黄色い文字が下から見えた。七合目の一番下の花小屋の前から例年通り渋滞があるが、今年は割に並ばずにすんだ。放射線の影響か、富士登山ブームは今年は弱まっているように感じる。

七合目トモエ館
7/22 七合目トモエ館の下。ガスが出てきた。
七合目トモエ館
7/22 夕食を待つ間、酒を呑む。

 4班、1班、2班、3班の順に七合目トモエ館に到着。今年は人数が多いからか、小屋の主人が気をきかせてくれてトモエ館の2階を貸しきることができた。おかげで富士山の小屋にしては広いスペースで寝ることができた。晩ご飯までリーダーは外で銀マットを引いてビールと酒を飲んでいた。小屋の人がその準備を見てビールを冷たいものに替えてくれた。

 いつもどおり、晩ご飯のカレーライスを食べ、食べ終わった人から自由時間にして就寝してもらう。外は日が陰って寒いので寝床で酒を飲もうとするが、酒がなくなってしまう。小屋の人に聞くと最後の晩飯の客が終わったら下の食堂で飲んでほしいと言われ、待っている間に寝てしまった。

 その後、Hさんが新宿からバスでやってきてKさんたちと食堂で飲んでいた。22時頃まで飲んでいたようだ。

2日目

2011年7月23日(土) 快晴

七合目トモエ館…吉田口頂上…富士スバルライン五合目=ふじやま温泉=新宿

コースタイム
七合目トモエ館1:40起床
2:00
八合目太子館3:05
3:17
本八合富士山ホテル4:31
4:53
九合目5:46
6:00
吉田口富士山頂6:30
9:30
須走口八合目江戸屋10:27
10:38
吉田口下山道
2905m
11:18
11:28
吉田口下山道
七合目公衆トイレ
11:51
12:05
六合目12:43
12:48
富士スバルライン五合目
雲上閣
13:21
14:45

 1:40起床、2時出発。昨日の酒が残って頭が痛い。少し寒いが風はない。Tシャツで歩き始める。外にはカシオペア座が見えた。途中の小屋のトイレを見ていると去年は1回100円だったのが、今年は1回200円となっていた。どの小屋も同じ金額のようだ。

 岩場を登っていき、八合目太子館で休む。今年は後ろがついてきていることを確認しながらゆっくり登り、全員着いてきていた。風が吹いて寒くなってきたのでカッパを着る。

 次は日の出をじっくり見る時間を設けるため、1時間強がんばって本八合富士山ホテル。大勢が東の空をながめている。山中湖から富士吉田、桂川に沿って雲が滞留している。東北東の空がうす赤くなり、やがて雲の上に太陽が顔を出す。何度も見た光景だが、何度見ても美しい。1名が遅れ始めるが、一番後ろについているYさんが面倒を見てくれた。

夜明け
7/23 本八合目の日の出。絹雲がうす赤い。
九合目
7/23 九合目上の人の列。例年よりはまばらだ。

 本八合からは頂上が見える。休むたびに呼吸を深く肺の空気を全部交換するつもりで、と参加者に言いながら歩く。本八合から頂上へはカッパの連なっているが、さほど混雑しているようすはない。人が少なく感じる。九合目あたりになると高山病でぐったりと死体のように倒れている人も多いのだが、今年は少なく感じる。本八合からは下山道も見え、ご来光を拝んだ登山者が色とりどりのカッパで列をなして下ってくるようすが見えた。

 九合目で休む。先ほどの1人に加えてもう1人遅れる人が出てきた。頭痛とふらつきがある。でもあと少し。頂上に上がったら右手の丘に登るよう参加者に伝える。

山頂
7/23 雄大な背景を背負ってYさんが山頂に到着。
山頂
7/23 測候所跡を背景に私。

 混雑もなく、やがて吉田口の山頂に到着。山頂の石柱の前で写真を撮る。西の丘の上に出て休憩。私たちの2班が一番乗りだった。続いて1班、4班が登ってくる。しかし、ペミカンを持っている3班が遅く、トランシーバで聞くとまだ九合目の鳥居より下とのこと。ペミカン回収に向かう。登った人たちは希望者を募ってお鉢巡り。

 下って九合目の鳥居の下でペミカンを持ったSさんに会う。ペミカンをもらい、両手に抱えて登る。さすがに空身とはいえ、息が切れる。西の丘に出ると、Iさんが待っていた。Iさん、Yさん、Nさんがお鉢巡りに付き合い、Iさんと私で豚汁作り。Hさんは白山岳のあたりをぶらぶらしていたようだ。お鉢巡りをやる年はいつもお鉢巡りに回っているので、豚汁を作るのは初めてだ。そのうち、3班も遅れてやってきた。これで全員登頂達成。Sさんもいっしょに豚汁を作る。

 3班とお鉢巡りしなかった居残りの人に豚汁とスイカを振る舞っているとお鉢巡り班も続々もどってきた。人によっては郵便局で祖父母に手紙を書いてきた人もいるようだ。元気な人はずいぶんと元気なようすだ。

豚汁
7/23 豚汁を作る。
集合写真
7/23 山頂にて全員集合写真。

 トイレの横から下りにかかる。天気はよく、御殿場の街や箱根の山が見える。須走口八合目江戸屋の前で点呼し、全員がいることを確認する。1班と3班が2人ずつ班より先に下ってしまい、トランシーバで連絡をとってここで捕まえた。先行して下ったご夫婦の奥さんは調子が悪いようで戻していた。Oさんがついて下る。

 4班、1班、2班、3班の順に吉田口へ下る。今年は天気がよく、下までよく見える。ジグザグがあまりに多く、疲れてしまう。日差しもジリジリと暑い。頭巾をかぶり、タオルで耳鼻口を覆って日焼け対策とする。

 緊急避難小屋の下、七合目のトイレでひと休みする。幸い、2班はひどく遅れる人はいない。六合目からは班もバラバラになるが、五合目のロッカーに来るよう参加者に伝えていたので特に問題はない。一番後ろを歩くYさんによると、疲れやケガではないが仲良し4人組がおしゃべりに夢中で遅いのでおいてきたとのこと。

 富士スバルライン五合目雲上閣について、各自に着替えを渡す。14:45ごろに五合目をバスで出発。ふじやま温泉に15:30に到着し入浴して風呂からあがる。途中、小仏トンネル付近で渋滞に巻き込まれ、石川PAでトイレ休憩をはさみ、19時頃に新宿で解散した。

おわりに

 今回2回目の幹事を務めたが、天気もよく、全員登頂を達成できた。雲上閣の玄関前には集合できない、風呂の時間は長めにとったほうがいいなどいくつか課題も見つかった。また参加人数が増えると生じる問題もあった。来年に活かしていきたい。

 一方、今年は例年より人が少ないように感じた。五合目手前の渋滞もほとんどなく、七合目の岩場の渋滞もなく、小屋も空いており、九合目付近の高山病で倒れている人も少なかった。福島第一原発の影響か、外国人も少ないように感じた。でも、このくらいの人のほうが登りやすくてよい。

(2011年7月24日記す)


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