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2008年夏 - 奥多摩・つづら岩


2008年7月13日(日)
場所
東京都西多摩郡檜原村/奥多摩
コース
立川=(車)=千足集落…つづら岩(往復)
参加者
K、中山
天気
くもり
参考文献

はじめに

 先週の例会で海の日の3連休に北岳バットレスに行くことになった。そこで練習のため、その前週に岩登りのトレーニングにKさんから誘われた。岩登りは松木沢しか行ったことがないので、連れて行ってもらった。

 つづら岩は大岳山の南、馬頭刈尾根の途中にある岩場である。東京から日帰りで行けることもあり、有名な岩場である。行ったことのない私も知っていたし、新田次郎の小説(「銀嶺の人」だったか)にも出てきた気がする。有名とはいえ昔の登山ブームの頃のことだろうと思っていたら、私たちの他に3パーティーが入ってきており、狭い岩場が何本ものザイルで彩られていた。

日帰り

2008年7月13日(日) くもり

立川=(車)=千足集落…つづら岩(往復)

コースタイム
千足8:10
8:15
綾滝8:40
つづら岩
トレーニング
9:10
12:45
綾滝13:05
千足13:25

 始電に乗って7:00に立川駅に集合。Kさんの車にピックアップされて檜原村へ。北秋川に入り、払沢の滝を過ぎて千足集落。急な車道を登っていき、途中で車を置いて出発。

 標高350mほどの千足集落上端から標高940mのつづら岩までは600mほどの急登。綾滝で一休みし、水を飲む。途中の看板によれば、この道は関東ふれあいの道にも指定されており、普通の登山者も休んでいた。25,000分の1地形図には載っていない道なのだが。綾滝から急な道を登るとつづら岩にたどり着く。そこにはすでにザイルが垂れており、2パーティーが取り付いていた。

綾滝
7/13 綾滝。
つづら岩到着
7/13 つづら岩到着。すでに登っている人がいる。

 ここで以下の3ルートを登った。番号は「クライミング・ガイドブックス 新版関東の岩場」による。すべてKさんリード。

3 一般ルート 50m IV

 はじめにルート6 6m IV+を経由して行く。いきなりIV+。手をかけるところがなく難しい。ハーケンをつまんで越えた。6を越えてから3 一般ルートに合流する。カンテからフェースを直上する。途中、先を行ったパーティーが回収し忘れたナッツがはさまったままだった。フェースが終って右手を登る。

 じりじりと登っていくと中央ハングの右端に出る。Kさんが登るとき、ガバホールドがあることを教えてもらったので何とか越えられる。次に中央ハングの上を左へトラバース。ここもきつい。一段登るのだが、ホールドがなく登れない。すぐ5mとなりにビレイしているKさんがいるので、見られてなお緊張する。どうやったか分からないが、なんとか越える。

一般ルート
7/13 3 一般ルート 50m IV。
懸垂下降
7/13 懸垂下降で下る。

 中央ハングの上のテラスでピッチをきり、一番上まで。左上に登る。ホールドはあるのだが、右手が外傾していて取り付きにくい。Kさんは大股開いて登っていたが、真似してもバランスを崩すだけで登れない。しかたがないから左側から登った。最後は枯れ木をつかんで登った。

 登り着くと狭い山頂が待っていた。山頂から大岳山と千足の谷が見えた。なかなかいい眺めである。下りは懸垂下降。残置ピンを使って下るが、残置ピンがあまりにも壁側に寄っており、出だしが怖い。湿度も高く、手の中でのザイルのすべりも悪い。手が熱くなるのでゆっくり下った。

2 20m IV-

 右端のルート。取り付きは難しくないのだが、途中、左右からかぶさるようになっており、登りにくい。腕力で登った気がする。中間からは左寄りを登る。ビレイしているKさんのすぐ下で固まってしまうが、Kさんのアドバイスでスタンスを信じて登る。難しかった。

2ルート
7/13 2 20m IV- 下部。
直登
7/13 2 20m IV- 上部。

 下りは下降路を用いた。

17 オケラルート 35m III

 左端のルート。Kさん曰く、「変なルート」。難しくはないが、「変」というルートに疑問を抱きながら下でビレイする。いきなりチムニーをバックアンドフットで登る。ひと段落すると、ザイルが孔に吸い込まれている。えらく小さく、どこに通じているのかすらよく分からないところを登る。入ってみるとかなり狭い。孔の中なので背中でも何でも手がけにしてズリズリと登る。それは難しくなかった。

オケラルート
7/13 17 オケラルート 35m III。バックアンドフットするKさん。
オケラルート
7/13 オケラルート。孔の中にザイルが引き込まれている。

 孔から出てみるとあとは簡単に上まで登れた。ザイルをつけたまま上まで上がり、懸垂下降で下った。

オケラルート
7/13 オケラルート。孔の中から外を見る。

 この日は午後から雨の予報。前日も16時頃から強い雨が降ったので、今日はこれで切り上げ、下る。綾滝の下で水を汲み、車まで戻った。車で支度をしていると遠くからゴロゴロと雷鳴が聞こえたため驚いたが、この日は結局降らなかった。

おわりに

 難しかったけれども楽しかった。次の北岳バットレスの練習には非常に良かった。一方で途中で手詰まりの一歩手前になることもあり、マルチピッチで登るときに途中で詰まったらという不安もある。そればかりはどうしようもないのでまずは行ってみることにする。

(2008年7月13日記す)


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