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2008年冬 - 高尾・草戸山〜町田


2008年2月10日(日)
場所
東京都八王子市・町田市・神奈川県相模原市・大和市・横浜市瀬谷区・緑区/高尾
コース
京王高尾山口駅…草戸山…大戸…JR横浜線相原駅…町田市街地…町田IC…東急田園都市線すずかけ台駅
参加者
単独行
天気
晴れ
参考文献
歩行距離
32.5km

はじめに

 最近、東京都と神奈川県の県境を歩いている(参考:2007年冬 - 多摩川・多摩河原橋〜二子橋2008年冬 - 多摩川・二子橋〜羽田空港)。県境のうち多摩川の部分はそんな感じで歩ききったのだが、残りの草戸山〜多摩河原橋がまだである。そこで草戸山から県境にあたっている境川沿いに下って行くことにした。

日帰り

2008年2月10日(日) 晴れ

京王高尾山口駅…草戸山…大戸…JR横浜線相原駅…町田市街地…町田IC…東急田園都市線すずかけ台駅

コースタイム
高尾山口駅9:25
四辻9:40
草戸山10:30
10:40
大戸観音堂11:13
JR横浜線相原駅11:57
京王相模原線高架橋12:29
町田街道
常盤交差点(昼飯)
13:15
13:30
町田駅14:50
東急田園都市線高架橋15:38
境川を離れる15:50
町田IC16:20
東急田園都市線
すずかけ台駅
16:45
16:48

 今日は境川ウォーキングがメインであって登山はおまけ、とたかをくくって遅くに出発。足回りも普通の靴下にスニーカー。しいてあげるならジャージが山っぽい程度。途中、高幡不動で腹痛に襲われるも無事高尾山口駅に到着。

 そもそも今回の目的は草戸山〜町田であって、草戸山までの道のりはさして重要ではない。草戸山まで最も容易に登る方法はJR横浜線橋本駅か相原駅から大戸行きのバスに乗って終点から城山湖経由で登る方法。でもそれだと来た道を戻るようになるし、バスの本数も分からない。なので少し遠いものの交通の便のよい京王高尾山口駅から登ることにした。

 四辻への登り道が分からず少し困るが、すぐ見つけて山に入る。前夜の雪が3cmほど積もっているがすでに誰かのトレースがある。笹が雪の重みで登山道に倒れているところもあるが特に問題もなく四辻に到着。少しの登りだが暑くなったので服を脱ぐ。服装を調えている間に単独行氏に抜かれる。この単独行氏とは草戸山まで前後した。

京王高尾山口駅
2/10 9:25、京王高尾山口駅を出発。
四辻入口
2/10 四辻の入口。前夜の雪で真っ白。

 高尾駅へのニセ矢印を過ぎ、拓殖大学の敷地の横を通る。雪が積もっているのでスニーカーでは滑りやすい。近くの木をつかみながら慎重に下るが、細い木だとすぐ枝の解けた雪が降ってきて冷たい。そんな目に遭いながらも展望台がある草戸山364mに到着。高尾山口駅から1時間なので一本とる。

 草戸山は南側に城山湖(本沢ダム)があり、境川の源流になっている。都県境は城山湖の北の尾根を下り、境川沿いの源流の一つにぶつかった後は延々と境川沿いに続いている。遠くに町田市の市街地らしきビル群が見えた。なおこの草戸山は町田市の西端にあたり、当然のことながら町田市最高峰である。

草戸山
2/10 草戸山山頂。町田市の最高峰でもある。このあとは町田市の境に沿ってずっと歩く。
橋本
2/10 草戸山山頂から見る橋本と町田市街地。町田市街地はぼんやりかすんで見えない。

 しばらく展望台で休んでいると途中で追い抜いた単独行氏がやってきて同じところで休んでいた。単独行氏が先に出発し「お先に」と言って大垂水峠の方へ向かって行ったのだが、私とは方向が逆である。何か一言告げた方がいいかなと思ったけどすぐ行ってしまった。もっとも高尾山口駅から登って町田市側に下る人もほとんどいないと思うけど。ましてや町田市の市街地まで歩く人はそうそういないだろう。

 草戸山からは雪の上に踏み跡の少ない道を行く。傾斜のあるところは滑りやすいので慎重に歩く。途中で城山湖への道を分け、尾根を伝って行き292m標高点を過ぎると登山道は尾根の北側を巻くように下る。都県境は尾根伝いなので私は尾根を歩いた。人の歩いた跡はあるのだが、急な道ですべりやすい。ゆっくり下るが結局1回ずっこけてしまった。スニーカーの中も濡れてぐちょぐちょになってしまった。

市境標
2/10 草戸山〜大地沢青少年センターの駐車場間の市境標。
駐車場
2/10 大地沢青少年センターの駐車場。ここで登山道は終わり。

 尾根の末端で晴れて車道に出る。ちょうど大地沢青少年センターの駐車場のようだ。ここからは都県境の境川から離れないよう車道伝いに下る。その前に境川の流れを見に行く。川幅1mほどのひとまたぎの小さい流れだった。

 茶畑のあるなんだか東京らしからぬ風景を見ながら車道を下って行く。バス通りに出たあたりから雪は除けられ歩きやすくなった。大戸観音堂というところでついでにお参り。賽銭箱の前にネコが座っていたが私が近づくと逃げてしまった。ちょっとさびしい。

境川源流
2/10 駐車場わきの境川源流。左岸が東京都、右岸が神奈川県。
大戸観音堂
2/10 大戸観音堂。日のあたる賽銭箱の前にネコが鎮座していた。この先から町田街道沿いに歩く。

 大戸観音堂の先で町田街道に出る。この後は京王相模原線と交差するまで町田街道をたどる。何度か相原駅から大戸へ向かうバスとすれ違う。途中川島橋で境川が町田街道に近づいてくるので少し川沿いの道をたどるがすぐ行き詰まってしまった。

 相原駅のすぐ隣でJR横浜線を横切る。次に国道16号線の交差点を過ぎて、京王相模原線の高架をくぐる。ここから境川沿いの道を行く。昼を回って腹が減ってきたので常盤交差点にあったラーメン屋に入る。さっさと昼を済ませて境川沿いに歩く。

JR横浜線
2/10 JR横浜線踏切。相原駅のすぐ脇。
京王相模原線高架橋
2/10 京王相模原線高架橋。ここから町田街道を離れ境川沿いに歩く。

 常盤橋のあたりから県境になっている境川は町田街道と離れ始める。川沿いに散歩道があるので町田街道と分かれて川沿いに歩く。川幅がだんだんひろがってくる。途中シロサギを見かけた。

サギ
2/10 シロサギがいた。
東京都管理地
2/10 境川の対岸(右岸)に東京都の管理地があった。河川の蛇行を改修した際に対岸に敷地が残ったのだろう。

 JR横浜線古淵駅付近から県境が境川からブレ始める。波長の長い境川の周りを県境がジグザグのファスナーのように行き来している。おそらく境川が河川改修で直線化する一方、県境が境川の旧河道に沿ったままなのだろう。南岸に「東京都管理地」という空き地があったり、北岸の住宅に相模原市の町名があったりで不思議な感じだ。お互いに開発しにくいから新しい河道に合わせて県境を引き直せばよいのに、と思うのだが、今さら是正もできないのだろう。ただ開発しにくい分、そういう飛び地は公園として整備されているところも多く、河川管理上は有利だと感じた。形状が悪くて住宅も建てにくいし、何も建たなければ親水空間もつくりやすいので。

JR横浜線
2/10 JR横浜線。町田駅まで境川と並行する。
小田急線
2/10 町田駅近くの小田急線。町田駅は境川のすぐそばなので県境にだいぶ近い。左手のヨドバシカメラ駐車場にも県境があるらしい。

 JR横浜線をくぐると境川は横浜と並走するようになる。やがて町田駅。町田のヨドバシカメラの立体駐車場は半分が東京都、半分が神奈川県なのでカーナビをつけてらせんカーブを登っていると「東京都に入りました」「神奈川県に入りました」を繰り返すらしい。
参考:借力・Chakuwiki - 町田市/原町田

 町田駅の近くではなぜかカモメが水面に浮いていた。海からやってくるのだろうか。町田駅を過ぎると旧河道の蛇行が激しい。鶴金橋のあたりは旧河道がそのまま水路として使われており顕著である。周りは住宅街なのでさすがに水路の中を歩く気は起きなかったが。

カモメ
2/10 町田駅近くにいたカモメ。海(横浜港)から20kmくらい離れていると思うのだが。
境川旧河道
2/10 境川旧河道。水路として使われている。ここも県境で左が東京都、右が神奈川県だが、住宅地なのでさすがにここは歩かず、新河道沿いに歩いた。
東急田園都市線
2/10 東急田園都市線。南町田駅の近く。
東京女学館大学前
2/10 境川と県境が離れる東京女学館大学前。県境はここから横浜町田ICへ向かっている。

 相原駅の近くでくぐった国道16号線をまたくぐり、続いて東急田園都市線、横浜市の水道橋をくぐる。そして東京女学館大の横で境川沿いの県境は終了。境川はこの先相模湾に向けて流れ、県境は多摩川の多摩河原橋までグニャグニャ曲がりながら内陸を通っている。まだ時間があるので先を進む。

国道246号線
2/10 国道246号線を渡る。
横浜町田IC
2/10 横浜町田ICを通過。名前の通り、横浜市と町田市の間にある。

 国道246号線を渡り、東名横浜ICを通過。幸い歩行者もインターチェンジを通過できるようになっていた。また国道246号線に出て東工大すずかけ台キャンパスの横を過ぎる。こっちのキャンパスは生物系の学部といろんな分野の研究室があるだけで在学中来ることがなかった。こんな機会にキャンパスの近くを通るとは思わなかった。ちょうど日も陰ってきたので東急田園都市線すずかけ台駅にて本日の歩行を終えた。京王高尾山口駅から東急田園都市線すずかけ台駅まで約30kmの行程だ。けっこう疲れた。

東京工業大学すずかけ台キャンパス
2/10 東京工業大学すずかけ台キャンパス。卒業生だがこのキャンパスははじめて見た。
すずかけ台駅
2/10 16:45、東急田園都市線すずかけ台駅着。

 帰りは渋谷経由で帰った。列車の暖房が心地よく、よく寝た。帰宅してから銭湯へ行ったが、いい風呂だった。

おわりに

 今回、はじめて山と市街地の両方を続けて歩いた。山頂から山里、都市郊外、市街地と景色が変わって行く様は面白かった。天気がよかったため雪も昼頃には解けて歩くのに問題はなかった。

 東京都・神奈川県境はあと東急田園都市線すずかけ台駅〜多摩川・多摩川原橋が残っているが、この区間は尾根でも谷でもないところをグニャグニャ曲がりながら通っている。おそらく道迷い等で時速4kmを保てないだろう。またよみうりランドやこどもの国など行楽地の中を都県境が通っており、フェンスで入れないと思う。その部分はどう歩くか戦略を立てなければならない。


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