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2007年春 - 上越・谷川岳マチガ沢


2007年5月19日(土)〜20日(日)
場所
群馬県利根郡みなかみ町(旧・水上町)
ルート
5月18日
立川駅集合=JR上越線湯檜曽駅(泊)
5月19日
湯檜曽駅=マチガ沢出合…マチガ沢二の沢…マチガ沢出合(泊)
5月20日
マチガ沢出合(停滞)=立川駅(解散)
参加者
K、Y、H、K、中山
参考文献
特になし
07上越・谷川岳マチガ沢の地図

はじめに

 都庁山岳部では雪の残る5月末に雪上訓練で谷川岳マチガ沢に行っている。私は昨年6月に入部したので今回はじめて参加した。

 天気はいまいちで練習できたのは1日目だけであった。

0日目

2007年5月18日(金) くもり時々雨

立川駅集合=JR上越線湯檜曽駅(泊)

 18日23時立川駅に集合。Kさんの運転する車で湯檜曽駅へ。2:00着。湯檜曽駅には他に2パーティーほどが泊まっていた。

1日目

2007年5月19日(土) くもり時々雨

湯檜曽駅=マチガ沢出合…マチガ沢二の沢…マチガ沢出合(泊)

コースタイム
マチガ沢出合11:00
マチガ沢
二の沢
12:20
13:40
マチガ沢出合14:30
20:00就寝

 朝7時に起きると外は雨であった。雨では練習はできないので停滞ムードが漂う。Hさんが持ってきたタープのひもを付け直したりして様子を見る。雨脚が弱くなった8時頃車で出発。

 土合駅を過ぎ、湯檜曽川を渡ったところで砂利道を進む。湯檜曽川沿いの車道終点で車を止める。雨は依然として降り続けている。また駐車場そばのあずまやでしばらく様子見。10時近くになって日差しが射してきたので、登山道を進み、マチガ沢を渡る。マチガ沢出合から登った台地にテントを張る。マチガ沢合宿のときは毎年ここにテントを張るそうだ。

マチガ沢出合
5/20 マチガ沢出合に幕営。
マチガ沢
5/20 国道から見たマチガ沢。

 11時、訓練のためマチガ沢上部の二の沢に向かう。二の沢は都庁山岳部がマチガ沢で毎年練習している枝沢だ。マチガ沢左岸の道を登り国道に出てからマチガ沢を渡り、巌剛新道を登る。国道のあたりは全く雪がなく、谷川岳ロープウェイから車も来ていたが、雪の多い年はこのあたりも雪に覆われているそうだ。

 巌剛新道を少しずつ登っていく。巌剛新道は大学1年のとき以来なので7年ぶりだ。ところどころ小さい沢を渡りながら高度を上げていく。暑くなったので着ているものを脱いだあたりでは、けっこう急な登りでつらかった。

マチガ沢
5/20 巌剛新道第一見晴から見たマチガ沢。上部は雲に隠れて見えない。
第一見晴
5/20 第一見晴からマチガ沢に下る。

 巌剛新道が一度西黒尾根側にジグザグをきってマチガ沢に戻ると第一見晴。マチガ沢の上部が見える。マチガ沢は上部でいくつかのルンゼに分かれており、巌剛新道の第一見晴から上部、マチガ沢右岸のルンゼを下から一の沢、二の沢、三の沢と呼ぶそうだ。マチガ沢は右に曲がっているので第一見晴からは一番下の一の沢しか見えない。

 ここまで何度かマチガ沢への下降点を探しながら歩いていたが、Yさんが第一見晴からマチガ沢に下降することに成功する。私もおそるおそる下った。Kさんは一人、下の方でマチガ沢に降り立ち、そこから登ってきていた。Yさんはさっさと先を登る。

 雪の上の歩き方、滑落停止の訓練ならこのあたりでやればいいのに、と思うが、二の沢へ登っていく。その疑問をKさんに尋ねるとここは傾斜があるように見えて、実際は滑っていかないので練習にならないそうだ。初心者としては簡単なところから徐々に慣れていきたいのだが。

マチガ沢二ノ沢
5/20 マチガ沢二ノ沢で練習するJECC。
二ノ沢出合
5/20 マチガ沢二ノ沢出合から見たマチガ沢本谷。

 一の沢と二の沢の間にあるマチガ沢の大滝は雪で埋まっていたため簡単に登れた。二の沢の出合に登り着くと、二の沢の上部にはすでに雪上訓練をしている別パーティーがいた。10人ほどか。一本とりながらどこで練習するか相談する。結局二の沢のあいているところで練習することにした。

 出合にザックを置いて二の沢を登っていくと、別パーティーが下ってきた。と、そのうちの一人があいさつしてきた。必死に登っていた私には「吉川さんにはお世話になっています」しか聞き取れなかったが、あとで聞くと、このパーティーはJECCのパーティーで、都庁山岳部からJECCに移った吉川さんのことを言っていたらしい。

 JECCの横で登ったり下ったりの練習。登る分には登れるが、下るときは怖くてへっぴり腰になる。みんなリズムよく簡単に下っていくが、どうしても怖い。それでも何度か小刻みに登り下りしていくうちにある程度下れるようになってきた。上下6往復くらいして雨が降ってきた。ただ登り下りするのも疲れてきたのでザックを置いた二の沢出合に戻る。

水を汲む
5/20 マチガ沢下流で水を汲むHさん。
国道
5/20 国道にて。

 ザックのところに戻ってくると雨が強くなってきた。雨の中では練習ができないので下山する。JECCのパーティーは練習を続けていた。登りのときの通った第一見晴は通らず、そのまま雪渓を下る。雪渓の尽きるところで右に巌剛新道を目指して下る。ヤブを越えて巌剛新道に出てあとは道を下るだけ。

白毛門山
5/20 国道から見た白毛門山。
キャンプサイト
5/20 キャンプサイトに戻る。

 国道に出ると雨は上がり、少し明るい。マチガ沢の水をみんなで汲んでマチガ沢出合のキャンプサイトに戻った。戻る途中ではKさんがウドを採ってきて天ぷらにした。ぜいたくな夜であった。

2日目

2007年5月20日(日) 雨

マチガ沢出合(停滞)=立川駅(解散)

 7時起床。午前中、雨が上がるのを待ったが10時を過ぎても止まないため下山を決める。駐車場に戻る際、マチガ沢は前日に比べて増水していた。車に乗り込んで湯テルメ谷川へ。

 この日、水上あたりまでは雨が降っていたが、沼田から先、東京まではすっかり青空だった。晴れている立川で解散したとき、ザックが濡れているのに気づき、現実に戻された感じだった。

おわりに

 北鎌尾根で雪山にある程度慣れていたつもりだったが、アイゼンなしではまったく経験なしだった。もっとも下りで怖かったことを考えると北鎌尾根での感覚もすっかり失ってしまったのかもしれない。

 雪山を続けるかどうか、また悩む山行だった。


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