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2005年春 - 高尾山〜草戸山


2005年5月22日(日)
場所
東京都八王子市・町田市・神奈川県津久井郡相模湖町・津久井町・城山町/高尾
コース
京王高尾山口駅…薬王院…高尾山…小仏城山…大洞山…榎窪山…草戸山…京王高尾山口駅
参加者
中山、中山母

はじめに

 親を生藤山・三国山以来山に連れて行っていない。親を連れて行く山は低山なので夏になったら連れて行けない。またどうせなら花の咲いている時期に行った方が花の名前を教えてくれるので都合がいい。親も喜ぶ。

 また例の県境縦走を考えると学生のうちに湯河原から奥秩父三国山までの外県・内県を歩いておきたい。残っている区間は外県が奥多摩三国山三頭山〜七ツ石山、飛龍山〜雁峠、甲武信ヶ岳〜奥秩父三国山、内県が小仏城山〜城山湖、小沢峠〜飯能西上州二子山〜父不見山〜塚山である。このうち、もっともやさしいのが小仏城山〜城山湖である。

 というわけでここを行くことにした。アプローチは高尾山からにした。母は高尾山を登ったことがないし、京王なら安くいけるから。下りは城山湖でおりるとバスを使ってめんどうなので、そのまま高尾山口まで戻る周回コースとした。

日帰り

2005年5月22日(日) くもり

京王高尾山口駅…薬王院…高尾山…小仏城山…大洞山…榎窪山…草戸山…京王高尾山口駅

コースタイム
高尾山口駅8:21
8:35
金毘羅社9:00
高尾山10:00
10:29
小仏城山11:10
11:26
大垂水峠12:00
大洞山536m12:20
12:31
中沢山494m12:53
泰光寺山475m13:27
榎窪山420m13:45
14:07
草戸山364m14:25
四辻15:22
高尾山口駅15:38
15:43

 前日土曜日は研究室に出勤。大即研のゼミに行くCrisしかいなかった。プログラムの手直しをするが、ハナが出るしのどが痛いし、カゼっぽい。5時頃、適当な所で切り上げて帰る。途中、五反田で5万分の1地形図「八王子」を買おうとするが、前に一度だけいった本屋が地形図を置かなくなってしまい、八重洲ブックセンターに行くことになってしまった。でも五反田ブックオフで新田次郎を6冊購入できたのでよかった。

 寝る前に休日は都営の1日乗車券500円じゃなかったっけと思い、ふとんからはい出して調べる。どうやら正月とか季節ものらしい。バス・都電も乗れて700円だった。さらに列車を探すと都営新宿線本八幡発急行高尾山口行きというイカした季節列車があることを知り、これに乗ることにした。本八幡7:00発、高尾山口8:21着である。でもこれは予定の列車だったことに後で気付いた。

 当日5:30起き。あんまりよく眠れなかった。メシ食って列車に乗って八幡で乗り換え。高尾山口行きの急行もうつらうつらで熟睡できなかった。最近列車でも寝過ごすことがない。体の調子がよいのか悪いのか。高尾を出て「次は終点高尾山口」というアナウンスで起きた。母はあんまり寝ていないようだった。終点高尾山口駅で下車し、トイレによって出発。水を汲むのを忘れる。あとでかなり後悔する。

 高尾山には3つの道がある。表参道の1号路、沢沿いの6号路、稲荷山尾根である。うち後者2つは行ったことがあったので表参道を登ることにする。シャガという白い花がまとまって咲いており、また花の名前を覚えることが出来た。しばらく涸れ沢沿いの車道を歩く。急になってくると道は右に曲がり、つきあたりで車道と歩道に分かれる。尾根にあがると金比羅社というところに出た。八王子の景色が開ける。高尾駅から登ってもここに来るらしい。社があった。ひと休みして出発。しばらくしてまた車道と合流。ときどき「高尾山薬王院」などと書かれたバンが登ってくる。また走っている人もいた。天気はくもり、芳しくないと思っていたらパラパラと雨が降って来た。あまり天気が悪いようだと高尾山往復で戻ることになるかもしれない。

 リフト、ケーブルカーの山頂側の駅を過ぎると人が増える。仏舎利塔というところに行こうとしたが始めの階段を登ったものの、巻いてしまう。売店を見ているとペットボトルの値段が高尾山口駅での150円に比べて170円、180円と上がっている。どうせ山頂で休むからそこまで買わなくていいだろうと考える。薬王院という所に達するとようすはさながら御岳山である。寺があり、仁王様がおり、手を洗う所があり、おみくじがあり、香を炊くところがある。狭い稜線に造ってあるので階段も多い。と、登っていると後方から走ってくる若者たちがいた。何者かと思うとそろいのTシャツに「國學院久我山」と書いてある。高校生らしい。特訓だろうか。横によけて歩く。奥の院を過ぎるとまだ女の人が走っていた。よくがんばると思った。寺はところどころフェンスをくぐり、夜間は寺の中を通らないように工夫してあった。夜中に登る人がいるのか。

 少し下りがあったりしたが、最後に右手にトイレを通り過ぎるともう高尾山山頂だった。一本とる。思ったほど混んでいない。南側はけぶっており、展望ははっきりしないが見えるシルエットは丹沢だろうか。山頂でペットボトルを買うと200円だった。山頂には蛇口があり、水をポンプアップしているようだった。あとで考えればそこで2リットル水を詰めておけばよかった。ついポンプアップしている水は貴重な水と思い汲むのをためらってしまった。

 長く休んだのち小仏城山に向かう。この道は高校2年生以来8年ぶりだ。始めは下り。淡いピンク色のツツジが咲いていた。広い道を下っていくと向かう小仏城山の電波塔が見える。下っているとまた國學院久我山の若者たちが今度は向こうから走って来た。どうやら小仏城山の往復のようだった。さらにところどころ黄色いジャンパーを着た人たちがいて、「八王子 八峰登山大会」という大会が行われているようだった。ときどき大垂水峠への道が分かれていた。登りはじめると売店があったが通過。母がフタリシズカという草を見つけた。Y字形に花の房が伸びており、特徴的なのでこれなら覚えられそうだ。しんぼう強くのぼると電波塔があり、そのあと大垂水峠への道を分けて小仏城山にたどり着いた。一本とる。高尾山で飲んだペットボトルのお茶は空になってしまった。それでも大丈夫だろうとたかをくくっていた。ボーイスカウトもいてそこそこにぎわっていた。

 少し戻って大垂水峠へ向かう。この道は関東ふれあいの道らしい。ときどきそれを示す道標がある。道幅は普通の山道並みに細くなり、人も少ない。それでも思ったより多くバスで大垂水峠まで来て登る人が多いのだろう。下りきって少し登り返して平坦な道を歩く。やがて急な下りになり、沢沿いになると車道の大垂水峠に出た。が、道がつながっておらず相模側、武蔵側どちらへ下ればいいのかわからない。すこし相模側に下るが、特に道はなく、武蔵側に行くと人にあった。聞くと大洞山はこっちだとか。名前を知らなかったが、津久井湖の北側の山、というと分かってくれた。登山道は歩道橋で国道を渡り、大洞山へ向かっていた。

 大洞山へははじめは平らな道。母がこういう道は好きだといっていた。左手の車道とぶつかった後、急な登りを2つ終えると大洞山の北西の肩だった。ホオの木があった。いつも葉っぱは見るが、木を見たのは初めてかもしれない。ベンチがあり、おじさん2人が休んでいた。大洞山536mへはそこから100mの緩い登り。登り通しだったので一本。が、水はなく、休むにもただ息を整えることしかできない。食べ物を口に入れてものどが乾くだけだし。飴をなめて10分で出発。水を汲んでおかなかったことを強く後悔する。

 ここからは展望も少なく小さな登り下りを繰り返していく。514.7m三角点峰は三角点に気付かず通り過ぎたが、名前も付いていないようだった。ところどころ直登路と巻き道があった。494m峰には中沢山という名前が付いており、鉄塔の下と山頂すぐ下のテーブルでそれぞれ10人くらいの大パーティーが休んでいた。混んでいるので黙って通り過ぎる。しばらくで赤いツツジを見つけ、写真を撮る。フィルムを使い切ってしまうが、そのすぐ先で津久井湖がよく見えるところがあり、期を失する。そのあとは山を南から巻く道で登り下りも少ない。483m峰へ道が分かれるあたりでその方向から人の声が聞こえ、道を間違えたかと思ったがしばらく歩くと関東ふれあいの道の「梅ノ木平→」という看板があり道は正しかった。

 西山峠を過ぎ、泰光寺山474.9m三角点峰に達する。テーブルとイスがあり、休むにはよさそうだが先を急ぐ。下りが急だった。後は広い登り下りの少ない道を下り、関東ふれあいの道との分かれ目である榎窪山の西の肩に出た。関東ふれあいの道はここから北へ沢沿いに梅ノ木平に下っている。私達は高尾山口まで山道を歩きたかったので稜線を伝っていく。榎窪山420mに登って一本にした。城山湖が見えることを期待したが、木に遮られて何も見えなかった。休むとのどの乾きが一層強く感じられる。この後は休まないで高尾山口まで下ることにして出発した。

 榎窪山から下り始めてすぐ車道と交わる。そのあと急な下りがあるのでここは登山者しか歩けない。ときどき急な下りをこなしながら行くと城山湖が少しだけ見えた。草戸山364mの登りは階段でゆっくり登ると山頂に着いた。やぐらのようなものがあり、展望がよさそうだ。ここが東京都町田市の最高峰らしい。町田ってこんなところまで町田なのか。東京都の神奈川県出張所みたいなイメージだったのだが。おじさん2人が休んでいるので通過する。

 ここから県境は東に大戸に下っているが、バスの時間を調べていないし列車のほうが楽なので北へ高尾山口駅へと向かった。でも後ろ髪引かれる思いで、もし県境のこの続きを行くとしたら梅ノ木平から登ってチャリで下るか、などと考えながら歩いた。草戸山のあとは名前のあるピークもなく、ただの里山だ。1度梅ノ木平へと道を分けたあと、また大戸へ下るピークに出る。おばさんがひとりいて向かいの尾根を誤って下ってしまったと言っていた。車道沿いに歩いて高尾山口に下ればいいのにと思ったが、しゃべるのが好きなおばさんだったので聞くのはやめておいた。やがて尾根の東側が有刺鉄線で囲われるところを通る。「拓殖大学」と看板があり、北東にある拓殖大学八王子校舎と関係があるのかもしれないと母と話をした。送電線をくぐるところでまた梅ノ木平へ道をわける。

 その直後320m峰で尾根が分かれる。看板は北へ高尾駅を指しているのだが、木という木に「高尾駅40分→」と書かれている。高尾山口に通じる尾根より東側に下ると高尾駅まで長いので西側に下りたい。西側に下れば道を誤っていても高尾山口駅まではそう遠くないのでこの「高尾駅40分→」を信じて下ることにした。が、道がはっきりしない。「新道」とか書いてあるのだが。下る前に引き返した。ちょうどそこで休んでいた人たちがいたので聞いてみたが、よくわかっていないようだった。たとえ遠回りでも道ははっきりしていた方がいいので始めの看板の道を行くことにした。しばらく歩くと地形図と対応がとれ、正しい道を歩いていることが分かった。もしあのはっきりしない道に従って下るとしたら、谷沿いになり車道までは少し距離があるだろう。それにあの道が続いているとは思えない。たちの悪いいたずらだろうか。看板の文字もマジックで消したあとがあるし、気分が悪くなった。

 320m峰を越えたあたりでもう一つダミーの書き込みがあり、今度は「高尾駅30分→」だった。地形図を慎重に読みながら歩いていたのでここは間違えなかった。途中、Yシャツに肩かけ鞄で歩いている不思議な人を見かけ、四辻に到着。峠になっていて、草戸山からJR高尾駅まで続く稜線に初沢川から登る道と高尾山口から登る道が登ってきている。ここへ来て靴擦れが痛くなり、後ろ向きになりながら歩く。ただの運動靴は失敗だったか。途中この時間から登ってきている人がいた。さっきのYシャツの人といい、高尾山は変な山だ。

 靴擦れを痛い痛いと思いながら10分足らずで民家の横に出た。そこからしばらくで車道に出て高尾山口駅に着いた。トイレによったあと、字のごとく渇望していた水を飲む。お茶がうまい。そして特急新宿行きに乗り、明大前で下車、本八幡行きに乗り換え、神保町でさかいやによってLEDヘッドランプを買ったあと、回転寿司を食べ、本八幡で乗り換えて帰った。明大前から雨が降っていた。山の中で降られなくてよかったと母と話した。

(2005年5月22日記す)


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