山ノ中ニ有リ>山行記録一覧>2005年山行一覧>奥多摩・小常木谷[1/3]
先週大雲取谷に行き、この週は手が空いた。永谷君を誘ってどこか上級の沢に行こうと考えていたら月曜日に俵田さんから電話があった。この週末どこか行かないか、と。もちろん快諾である。すぐあとに永谷君に連絡をとり、この沢パーティーメンバーが揃った。
場所はメンバーを考え、少し難しいところ、それでいて1泊2日で行けるところを探した。結局奥多摩の小常木谷になった。
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2005年6月25日 |
JR青梅線奥多摩駅=丹波バス停…余慶橋…小常木谷遡行…岩岳沢出合(泊)
JR青梅線奥多摩駅 | 7:30起床 |
8:31 | |
丹波バス転回場 | 9:24 |
小常木谷出合 | 9:49 |
10:25 | |
800mくらい? | 11:05 |
11:20 | |
花ノ木沢出合 | 11:45 |
F1兆子の滝 | 11:50 |
12:30 | |
F3不動の滝 | 12:45 |
13:30 | |
一本とる | 13:30 |
13:47 | |
F4大滝 | 13:55 |
14:25巻き開始 | |
14:40巻き終了 | |
F5,F6ねじれの滝 | 14:40 |
16:00 | |
岩岳沢出合 | 16:05 |
19:10就寝 |
前日青梅駅で俵田さんと落ち合い、奥多摩駅で寝る。駅を出たところでヘルメットを持った2人組に「これからタクシーでどこか行かれますか?」と聞かれるが、今日は駅で寝るのでお誘いを断る。
朝7時を過ぎて人に起こされる。ちょうどレンタカーの受付の前だったので空けてほしいとのこと。移動する。8時を過ぎて丹波方面のバス停に人が並び始めたので我々も並ぶ。とりあえず前夜発を決めてしまっていたので前夜発にしたが、8:30のバスに間に合うためには前夜発にしなくてもよいことに気がつく。実際永谷君は8:23着の列車に乗ってきた。
丹波行きのバスは雲取山に行く人でいっぱいだった。というのは鴨沢でほとんど降りたから。丹波まで乗っているのは我々3人だけだった。丹波バス停で降りてさて歩こうと思ったらバスの運ちゃんに「先まで行くなら乗せてくよ」と言われ、お言葉に甘える。1分ほど走った村はずれのバスの転回場まで送ってくれた。
9:24行動開始。青梅街道は丹波となりの奥秋集落を経て林の中を歩く。キノコとか何かいろんなものを売っているらしい売店を過ぎ、余慶橋を渡る。渡ってから左に急カーブするところが小常木谷出合。途中で藤田さんに電話したりする。この4月から山梨県に引っ越したから「車で送って」という理由で。
小常木谷の入渓点は2つあり、一つは今回採用した「急な左カーブから下る」、もう一つは余慶橋東詰から大常木林道をたどり火打石谷出合から入渓するものである。カーブから急な階段が降りており、下りつくと丹波川までは下らず途中で小さなテラスになっていた。ここでハーネスなどを装備する。さて、どうやって下るか。少し探す。丹波川下流側にワイヤーと工事用ロープがぶら下がっている。どうやらこれを浸かって下るのが定石らしい。でも残置ロープはあまりに不安なのでザイルを出して懸垂下降する。幸い木が生えていた。下りついたところも深い淵の多い丹波川本流にあって少ない瀬であった。容易にザイルを回収する。
入渓点について別の所から入れたのではないかと思う。今回の「急な左カーブ」でも「大常木林道をたどる」でもない。どこからかというと余慶橋東詰の大常木林道入口である。遡行を終えて大常木林道を経て余慶橋に戻ってきたとき、道路のすぐ手前に少し広いところがあった。ひょっとしたらそこから丹波川へと下れるのかもしれない。もしザイルを使わずに下っていけるのであれば余慶橋から入る方が楽である。確認してないので責任は持てないが。(2005年7月5日追記)
2009年に再訪した際は大常木林道から入山した。(2019年10月13日追記)
6/25 青梅街道が左に急カーブするところ、階段を下りていくと小常木谷出合があった。 |
6/25 ワイヤーと工事用ロープがぶら下がっていたが、懸垂下降で入渓する。後ろは丹波川本流。 |
ザイルをたたんでから小常木谷を遡行する。小常木谷出合は狭い丹波川よりも狭い廊下状であった。5mほどの幅の川が続く。この廊下は火打石谷出合まで続くが、滝は一つもない。廊下を抜けた火打石谷出合は開けた河原になっており明るかった。火打石谷出合の後は大常木林道の3つの橋と交わる。そしていくつかの釜や小滝をかける小常木谷を遡行していく。1カ所足のつかないところがあるが、気温は高く濡れても何の支障もない。基本的には河原歩きである。途中で一本。
6/25 小常木谷出合。いきなり狭い廊下状。でも火打石谷出合まで滝はない。 |
6/25 河原で一本とる。 |
6/25 名もない滝。問題の滝群より手前。 |
6/25 花ノ木沢出合。河床が縞々の一枚岩になると左手から花ノ木沢が合わさる。翌日ここに下るとは思わなかった。 |
流れ方向に縞しま模様ができた一枚岩が河床に現れると花ノ木沢出合。左側から小さな沢が流入している。これ以降置草履ノ悪場となる。沢が右に急カーブし、左からカヤ谷が交わるところでF1-10m兆子の滝。これまでの渓相からは考えられないような落差の滝だ。俵田さんがフリーで左から取り付く。が、真ん中あたりでいやらしいところがあり、途中で止まってしまう。右手から巻けるところがないか探すが、見当たらない。戻ってきてそれを俵田さんに伝えると、俵田さんは残置ザイルを使って登ることに成功した。そのあと永谷君が確保しながら登り、私がテープを回収しながら登った。兆子の滝を越えるのに40分要する。
6/25 F1兆子の滝。左手から登る。ところどころ残置支点があるが、上の方がいやらしい。始めは巻こうと思ったが巻き道も見つからなかった。 |
6/25 F2逆くの字滝。左手にテープがぶら下がっていたが、登れなかった。右から巻く。 |
兆子の滝上にはF2-8m逆くの字滝。左手に残置テープが見え、一見登れそうだが、残置テープまで届かない。右から巻く。巻いた先には誰かが下降に用いたと思われる黄色と黒の工事用ロープが残置してあり、F2は比較的簡単に巻くことが出来た。F2の後も滝があるが、特筆するほどではない。
(2005年6月28日記す)
6/25 F2を右から巻いて残置ロープをたどり、川に戻る。 |
6/25 F2をやりすごしてF3までにあった滝。 |