2003年春 - New Zealand旅行[17/37] - ケプラートラック[2/4]

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2003年春 - New Zealand旅行[17/37]

ケプラートラック[2/4]


13日目

2003年3月10日

ラクスモー小屋Luxmoore Hut→アイリスバーン小屋Iris Burn Hut | Iris Burn Hut(泊)

ケプラートラックの地図

コースタイム
ラクスモー小屋
Luxmoore Hut
7:30起床
8:47
ラクスモーサドル
Luxmoore Saddle
9:47
9:52
マウントラクスモー
Mt.Luxmoore
10:02
10:07
ラクスモーサドル
Luxmoore Saddle
10:15
10:22
フォレストバーンシェルター
Forest Burn Shelter
10:47
ハンギングバレーシェルター
Hanging Valley Shelter
11:50
12:40
アイリスバーン小屋
Iris Burn Hut
14:25
22:00就寝

 今回、ごはんはRouteburn Trackと同じでごはんと、みそ汁もしくはスープ。晩飯にはこれにラーメンをつける。この朝、飯をすこしでもおいしく食べようと思い、スープの素をご飯を炊く前にコッヘルに入れて炊いてみた。見た目はごはんのうえにグラタンが乗ったよう。が、水が少なかったのか、ご飯が固い。2度むせた。今度から普通にご飯とみそ汁にしよう。8:47発。

夜明け
Luxmoore Hutでの夜明け。この日も雲海で始まった。
Mt.Luxmooreへ向かう
正面、Mt.Luxmooreへ向かう。

 マウントラクスモーMt.Luxmooreへは小屋の裏の尾根を行く。ある程度高いところまで来るとMt.Luxmooreの全景が見える。緩やかにずっと登っていく。カール地形のようなところをトラバースし、東北東に伸びる尾根に移り、北側斜面をトラバースしてMt.Luxmoore西の鞍部、ラクスモーサドルLuxmoore Saddleに着く。ここからマウントラクスモーMt.Luxmooreへ往復する。

 ザックを置いて往復。山頂まで傾斜のゆるい岩の尾根を登る。途中、わたしの履いているサンダルを見て「靴はどうしたの」と尋ねた人がいた。正直に「靴は壊れた」と答えた。そしたら、返答に困っていた。10:02、山頂に着く。天気は快晴、無風。下界は雲海でまったく見えない。北側は雲海の中から島のようにいくつかの山がぽこぽこと島のように浮かんでいた。変な例えだが、瀬戸内海のようだった。山頂で写真を撮って鞍部にひき返す。鞍部から少し下に雪が見えた。

Mt.Luxmoore頂上
Mt.Luxmoore頂上。
雲海に顔出す島々
北側を見ると雲海から山が頭を出している。へんな例えだが、瀬戸内海みたい。

 ハンギングバレーシェルターHanging Valley Shelterに向かう。Luxmoore Saddleから目の前の山の北側を巻き、しばらく登りのトラバース。フォレストバーンシェルターForest Burn Shelterが見えると、道は急に下りだし、ジグザグを下る。Forest Burn Shelterから最低鞍部まで少し下り。そのあと、また北側斜面を登りのトラバース。長い。主稜線に出ると登りは終わり。そのあと、2つあるピークの上の方まで登り、最後にハンギングバレーシェルターHanging Valley Shelterのあるピークについた。主稜線に出てからは縦走って感じだ。11:50、Hanging Valley Shelter着。

 このShelterで登りは終わりなので、長い一本をとる。日差しが気持ちよかったので、ひと寝入りした。後からやってきたカップルの男の方がトランクス一丁になって焼いていた。

Alpine Section
Mt.Luxmooreからしばらく山を巻いたあと、尾根伝いの道になる。
Hanging Valley Shelterから
Hanging Valley ShelterからIris Burnへの下り。奥にKepler Mountainsが見える。

 12:40、Hanging Valley Shelter発。この先はすぐガスになっていて見通しがきかなかった。しばらく尾根。ガスの中に入る。尾根の方向に太陽があるのと、太陽が高かったのとで、ブロッケン現象は見られなかった。尾根を離れるとジグザグ。3往復もすると森林限界に入る。ずっと下っていくとガスと苔が幻想的でいい感じになってきた。たまらずたくさん写真を撮る。雲ひとつない風景も好きだけど、ガスの中、遠近の違いによってガスの濃淡のある風景も好きだ。人も少なく、のんびり自分のペースで写真を取りながら歩いた。

ガス突入
Hanging Valley Shelterからしばらくで雲海の中に入る。ブロッケン現象が見られるかと思ったが、ダメでした。
天
樹林帯に入る。登りの時の森とは異なった雰囲気である。
森が深いというか、人のにおいのしない古さを感じる。
天の柱
ずっと昔から天を支えてきた、そんな木。
相似性
森の中に木があり、木の中に森がある。太陽系とボーアの原子モデルが似ているように、見えている世界というのは循環の一部を切り出したものなのかもしれない。

 平坦になってきて枝沢の左岸沿いの道になる。やがて枝沢はハンギングバレーHanging Valley本流と合流し、これを渡る。右岸沿いに歩き、土砂が崩壊しているところをトラバースするとHanging Valleyから離れる。そのうちトラバース道になり、ジグザグになる。滝の見所ポイントの分岐があって少し行ったが、倒木で通れないし、サンダルだと滑るのでやめた。右手に黄色い草原が見えるともうアイリスバーン小屋Iris Burn Hutである。14:25、Iris Burn Hut着。

苔に覆われた森
石、木、すべての静物が苔に覆われる。苔は音を吸収し、静かな森はいっそう静かになる。
Iris Burn上流の滝
Iris Burn上流の滝。滝つぼは広がり、池のようになっていて、そばまでは近付けない。

 Iris Burn HutについてアイリスバーンIris Burn上流にある滝Waterfallを見に行った。空身で身も心も軽いのか、ここの道がまた写真を撮りたくなる木が多い。20分して滝につく。滝はけっこう流量があって堂々としている。下に池をつくっているので滝には近づけない。写真を撮るだけにした。

Iris Burn
Iris Burn。流れは常にゆるやかで、日本の山の川とはまったく違う。
Iris Burn Hut
アイリスバーン小屋Iris Burn Hut。

 Iris Burn Hutに戻ってご飯をつくる。この2日間、まったく日本人を見かけない。見かけないことが海外旅行らしいといえばらしいのだが、これまで毎日のように見ていたので、なんだかさびしい。ワーデンwardenさんの話を聞いて寝た。掲示をよく見ると、「ワーデンwardenの話は全員参加することが望ましい」と書いてあった。だから昨日のLuxmoore Hutでも寝ている人間がわたしだけだったのだ。話の内容は火事のときどうするかとか、次のMoturau Hutまでの道の概説とかだった。それ以上わからなかったけど。

 この日は床についてもなかなか寝られなかった。21:30ごろ、またかゆみに襲われて水を塗りに行った。

Iris Burn Hut
蛇口から
トイレ紙あり、水洗。
テント場小屋から徒歩2分ほど。10張くらい。

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